八犬伝ー日本再生伝(完結)

□プロローグ
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羅舞は、何時もの日常を満喫していた。
「こうして暇が一番良いよな〜」
「おいラヴ!お前に客だ!」
「客?」
外は真っ暗で、辻斬りが居てもおかしくない時間だ。
羅舞は、不思議に思いながらドアを開けた。
「よっ!ラヴ、5年振り」
「詩音?」
詩音と呼ばれた女性は、笑った。
「あんた変わってないね〜」
「変わってねーのはお前もだろ!体とかよ」
「ムッカ〜、うっさい!この白髪頭!」
「悪かったなこんな地毛で!この魔法少女!」
「ま、魔法少女ですって!立派な成人よあたしは!!」
「「おい、魔法使いさんよ!」」
声のした方を見てみると、2人の盗賊が立っていた。
「あんた東京入れないからって箒で飛んできたんだろ?」
「それが何よ?」
「魔法使いの血は、薬になるから少し、殺させてくれや」
盗賊はナイフを出して詩音を脅した。
その時、一人の盗賊の腕が斬り落とされた。
「おい!もう一人!この犬伏羅舞を相手にやるか?」
羅舞が刀を構えて言った。
盗賊の一人は羅舞の肩に痣があるのと、落とした珠に(礼)と書いてあるのを見て逃げ出した。
(何コイツ!!5年でこんなに強くなってんの?)
詩音はそう思いながら羅舞を見た。
「ねえ…ラヴ」
「ん?」
「あたし…もう一回昔みたいにラヴや他の皆と、あの孤児院で笑いたいの…でもそのためには、この争いを止めなくちゃ…だから、ラヴ手伝ってくれない?」
「嫌だよ、詩音も俺がそういう事嫌いだって覚えてるだろ?」
「良いから来る!!」
羅舞は嫌々付いていく事にした。
「そういえば、あたしとラヴ色々似てるよね…」
神奈川から出ようという所で詩音が言った。
「似てる?」
「うん…だってあんたもあたしもまだバイクで転んだ時の痣残ってるし、御守り替わりに珠もらってるし」
詩音の珠には(信)と書かれていた。
2人は、昔の話をしながら、千葉へ船で向かった。
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