八犬伝−日本再生伝(上の続き、本編完結)

□福井
〜伝承都市〜
1ページ/1ページ

「ラヴ…」
詩音は、涙で腫らした顔で目覚めない羅舞を見た。
「詩音さん次のこの都市は電車を降りなくて良いそうですの…」
「?」
詩音はわからないといった表情で水姫を見た。
「ここの都市ではある、殿方から話があるそうです」
水姫がそう言うと、寛好が、全員を同じ場所に集めた。
「初めまして猫野良寛と申します」
寛好と似た袈裟を着た男は深々とお辞儀をした。
「それで師匠(せんせい)今日は、話があるとか…」
「師匠?」
光は、寛好の前の老人を見て言った。
「ああ、儂の師匠だ」
二人の話が終わると良寛は、話し始めた。
「私が言いたいのは八犬士達が産まれるとき必ず邪八犬士も産まれると言うことだ、君らはそれを倒さなくてはならない、いや、君達にしか倒せない」
「それは、つい最近行った都市でなんとなく聞きました」
寛好が良寛にもう一つの用件を尋ねた。
「君達は、名字に『猫』がつく者達と会ったかね?」
「私以外の人は会ってますわ」
水姫が言った。
「『猫』の名字が付く者は君達の重要な助けになるだろう、寛好も私に何か出来ることがあるなら言ってくれいつでも行く」
そう言うと良寛は電車を降りた。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ