AFTER SHORT STORY

□平日デート
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「んじゃ行ってくんな遊羅」
「おう!」
遊羅は、寮から出る宏典に手を振った。
本来なら遊羅は、親友の宏典と一緒に学校へ行くのだが、停学中なので、見送りだけになっている。
「あー暇だ」
ピンポ〜ン
遊羅が呟いたのとほぼ同時に男子寮のインターホンが鳴った。
「遊羅」
「莉央!」
扉を開けて出てきたのは遊羅の彼女である莉央だった。
「遊羅…デートしない?」
「え?だって莉央は学校あるでしょ?」
「休む!だから行こ!」
莉央は、遊羅を強引に寮から出した。
「まぁ、いっか」
遊羅は苦笑した。
「遊羅…ゴメンね」
街を歩いている時に莉央が呟いた。
「何が?」
「いや…その…私のせいで停学に…」
「あーいいよ、別に…むしろ正しい事をしたと思ってるから」
「え?」
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