幻の命〜八犬伝第3部〜(未完結)

□横須賀という街【犬神陽花登場篇】
1ページ/1ページ

【こんにちは、横須賀へようこそ。ここは神奈川でも異質な街で…え?私は誰かって?私は犬神陽花。つい最近中学3年になったばかりの14歳です!お父さんとお母さんはその昔英雄って呼ばれてたみたいだけど…ん?事故?ちょっと待ってて下さいね、見てきますから】

陽花の行った先には、電柱に突っ込み、炎上しているタクシーだった。
「大丈夫ですか?」
陽花は、運転席で血だらけになっている運転手に話しかけた。
「…う」
「よかった!意識があるんですね!待っててください、救急車呼びますから」
陽花は、救急車を携帯で呼び、運転手を車から出した。
「もうすぐ救急車来ますから!頑張ってくださいね」
陽花が励まし続けていると、救急車が陽花達のもとへ着いた。
陽花は、父親である霧屠の病院まで付き添った。
救急車が到着するなり霧屠は急いで治療に取りかかった。
「お父さん!」
「…手術は成功した、だが、あの患者はどこかおかしい」
「おかしい?どこがです?」
「…俺は今まで色んな事故の治療をしてきた、だが…こんな患者は初めてだ、陽花、見ろ」
霧屠は運転手の顔を指差した。
ガラス片がたくさん刺さった後の痛々しい生傷だらけの顔だった。
「この傷がどうしたんです?」
「わからないか?刺さりかたが深いんだよ、突っ込んだにしてはな、高速道路でもここまでは刺さらない」
「どういう事です?」
「あり得ないことだがフロントガラスが意思をもって爆発したとしか説明できない」
「!!!!」
陽花は霧屠の言葉を聞いて家を飛び出し、事故現場へ向かった。
「陽花!待て!」
『お父さんもお母さんも私も不思議な力を持ってるけど…まさか』

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ