猫科悲劇

□猫科悲劇:6
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最近調子が悪かったのはどうやら食いモンがいけなかったらしい。

着々と猫化が進む俺の体。



最近ではお茶も取り上げられ,おやつも禁止になり,
味噌汁にはネギ入れるなとも云われ。
(じゃぁなに入れろってんでィ!!)

食うなって云われると食いたくなるもので,山崎が調べて作ったらしい紙きれを渡されたが,そこに書いてあるもの全て食べたくなってしょうがない。

つーか,茶ぐらい良いだろィ?




そんなこんなでわがまま云ってたら土方コノヤロ−に「3食猫缶にすんぞ,」って云われ,今俺の部屋には近藤さんが買ってきた大量のキャットフードと猫缶が置かれている。
誰が食うか,んなモン!!




だいたい俺だってずっと我慢してきたんだ。
外にも出れねぇし,食事も制限されるし,・・・最近つまんねぇ事ばかりだ。
苛々して仕方がない。













一度は布団に入ったものの,なんだか眠れない。

「今夜は,月がでけェな・・・」

沖田は一人,部屋の窓から外を眺めていた。
(いろいろ考え過ぎたのかねぇ?)
なにをするでもなく只ぼぉー…っと月を眺めているだけ。
するとなんとなく眠いような…,でもまだ布団に入るのは早いような…。


「ふあぁ〜・・・」

と,大きな欠伸をひとつする。
その時,ズキン!と頭に響くような痛みが走った。

「いっ!!」

慌てて頭を押さえてその場にうずくまる。
手にあたった猫の耳の感触に(次はどうなるんだ?)と頭の隅で思ったが今はそれどころじゃない。今回の頭痛は今までにも増して痛みが強いような感じがした。

「ぃてて・・・」

なんとか布団まで這って行き,そのまま布団の中に潜り込む。不安でならない気持ちを押し殺し,とにかく今は痛みが引くのを待つ事に専念する。


しばらくするとだんだん強い眠気が襲ってきた。
頭が痛いのには変わりないが,何とか痛みから解放されようと眠気に身をまかせ
ゆっくりと目を閉じた。
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