短
□変わらぬ日々に
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「はよ、」
「おはようございやす」
「朝飯は?」
「ん、」
そう云ってエプロンをつけた総悟は、持っていたフライパンの中身を
すでにサラダが盛りつけてある皿へと移すと俺の目の前に置いた。
「はいどーぞ、召し上がれ〜」
「・・・・」
「・・・何か?」
「いやいや今日で何日目?」
「さぁ?1週間は経ってないと思いやすが」
「そろそろ飽きてきたんだけど、目玉焼きセット…」
そう、俺の前に置かれた皿には目玉焼きが乗っていて。
げんなりする俺を見てあからさまにムっとする総悟。
「そんなこと云うならたまにはアンタが早起きして朝飯作りなせェ」
そう云うと自分の分の皿にも同じ様に目玉焼きをのせ、テーブルへと運ぶ総悟。
今日は2人揃っての爽やかな休日の朝のひと時…。
休みの日と云う事でいつもよりだいぶん遅い時間。
カーテンの隙間から差す光で目が覚めてゆっくりと起き、2人で朝食をとる。
それを作るのは総悟で,朝は勿論のこと苦手みたいだが俺よりも少し早めに起きて朝食を作ってくれる。
最近は平日・休日問わずコレだ。
食パンと目玉焼きと少しの野菜と珈琲。
「だいたいアンタ、味分からなくなるくらいマヨかけるから,結局何作っても一緒じゃねーですか。毎日毎食マヨ定食食ってるようなもんでしょうが」
「一緒じゃねーよ!それにマヨばかにすんじゃねぇ!!」
「別にマヨは馬鹿にしてやせんがねェ、馬鹿にしてんのはアンタだけでさァ」
「尚更悪いわ!!」
「もう別にいいじゃねーですか。」
一通り片付けが終わりエプロンをとると椅子へと座り珈琲に口を付けホッと一息。
「だって食パンと目玉焼きですぜ?アンタの好きなラピ●タでもやってたでしょうが、目玉焼きセット。」
「ちげーよ、全然ちげーよ!」
「じゃぁ明日はリンゴ付きで。リンゴも兎さんにしてやりまさァ!!」
「おう、じゃぁついでに目玉焼きから卵焼きに変更してくれ」
「それはお断りしまさァ」
「なんでだよ、」
「だっていちいち巻くのめんどくせェじゃねーですか、テメーがやれよ土方コノヤロー」
「うさぎリンゴの方がめんどくねェか!?」
「明日からアンタが作ってもいいんですぜ?朝飯」
「…スミマセン、」
結局,押しに押されて圧し折れる土方であった。