短
□薄荷☆ドロップス
1ページ/2ページ
カシャン、
カシャン…、
さっきから隣で同じ音が鳴っている。
チラリと横を見ると小さな栗色頭。
小さい手には見覚えのある四角い缶を持っていて
それを斜めに傾け、しきりに振っている。
カシャン
カシャン、
あ、出た!!
出てきたのは白い飴玉。
少し首をかしげながらもそれを口に放り込む。
「…はっ!!ぺッ、苦い!」
「うわ、きたねぇな」
あろうことか口の中に放り込んだ飴玉をペッと手のひらに出したのだ。
「コレいらない、お前にやる」
ン、っと今しがた口から出したものを小さな指で摘まみ上げ俺に差し出してくる。
「いらねぇよ、きたねぇなぁ。ソレ一回口に入れたもんだろーが」
「ハッカだったんでさぁ、レモンだと思ったのに…クソぅ」
「くそぅ、じゃねーよ!!何コレ!?俺もいらねぇよ」
「お前ハッカ食えるじゃん」
「確かに食えるけども!!一回お前の口に入ったのなんていらねー」
「姉上とか近藤さんは食べてくれまさぁ!」
「・・・」
だからハイ!、と当たり前のように
一度口に入れた飴ちゃんを食えと再度俺に突き出してきた。