GOOD DAYS

□類は友を呼ぶって事ね
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家に帰ると見慣れない靴が玄関に転がっていた

リビングに入ると


「あ、お帰りなせー」


「お邪魔してまーす」


ゲームに夢中の2人は
手を止める事なく声を上げる


「この前話した友達の神威でさぁ!
こっちは土方さん」


「へぇー、この人が土方さんかー!
総悟のお世話してる人っていうからどんな人だろうと思ってたけど、意外と普通の人だねー」


一瞬土方に目をやった神威は
つまんなーい、とでも言いたげな軽い口調で
さも驚いた風に言う。
しかもワザとさらしいニコニコ顔を崩さない。

口角がヒクつく土方。
イライラを抑えるように眉間を抑える。


「…悪かったな、普通で」


「あぁ!気にしないで、悪い意味じゃないから」


「それ、俺にも失礼だからな!」


言い返す沖田も頬を膨らませている


「総悟は自分が普通じゃないの自覚してるからいいでしょ?怒らないでよー」


と言いながら沖田の膨らんだ頬を摘み空気を抜く


「気安く触んじゃねぇや!」


「総悟の癖に生意気言ってー、殺しちゃうぞ」


物騒な発言をサラリとぬかす三つ編み頭

また変な奴と仲良くなりやがって…とゲンナリしつつ
勝手にしてくれ、と着替えるために寝室へと引っ込む土方に沖田が声をかけた



「土方さーん、今日ピザ頼んでいい?」



この状態では料理も作れないし
友達も一緒ならそっちがいいか、と承諾した

そして届いたピザは



「…誰がこんなに頼めっつったよ」


「これでも足りないくらいですぜ?ささ、食いましょう?」


「いっただっきまーす」


未だ嘗てないほどの食いっぷりに自分が食べるのを忘れる程
見てるだけで気分が悪くなってきた
平然と食べてる沖田は見慣れているのだろう
軽く20人前くらいあったピザが一瞬で消えた

ピザに万単位出すとは思ってなかった土方は食べる気力も無い




「夕飯までご馳走になって、また遊びに来るよ!じゃあね!総悟」


最後まであのワザとらしい笑顔を貼り付けたまま神威は軽快に帰って行った


「…おい、総悟。アイツは二度と呼ぶな」


「差別ですぜ、土方さん
大食いの奴なんて世の中にはいっぱい居ます」


「あんな奴に何度も来られたら一瞬で家計が火の車になるわ!!」


「はぁ、じゃあ月一くらいにしやす」


「よそで遊べ!!」




end
 

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