そらのいろ
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「じゃ、帰りますか。
その前に買い物ない?」
「えっと…」
買う物がないか思い出そうとしていた時、後ろから男性の忍びの方が現れ
「カカシさんすみません、ちょっとお話が」
「ん?」
振り返ってその男性を見るとカカシ先生は一度ぽりっと頭を掻き「ちょっと待っててね」と私に一言言ってまた建物の中に入っていった。
私はその様子を見送り、とりあえず門の前で待つことにしぼんやりと何処を見るわけでもなく門に寄りかかってカカシ先生を待つ。
その間に買い物がないか思い出していると近くに人の気配がし、カカシ先生かと思ってそちらを見る。
「ねー、いま暇?」
見知らぬ男性が三人。
彼等はニコニコと友好的に笑っている。
「あの…」
「今から遊びに行くんだけど欠員が出ちゃってさー
人数がハンパで困ってたんだ。一緒に遊ばねぇ?」
「見慣れない服だねー
もしかしてどっかのお嬢様?」
「めっちゃ育ち良さそうだもんなー」
「これは制服で…」
「な?いいだろ?別に変な事したりしねーよ。
ちょっと、ちょっとだけだから。ね?」
「ですが」
「はい決定!行こう行こう!」
「あっ」
ぐいっと強引に腕を掴まれ無理やり歩きだす。
私の後ろには他のふたりが回り逃げ道がない。
「こっ困ります!私、人を待ってて…!」
「あ、そうなの?へーきへーき。後で戻って謝ればいいじゃん」
「ダメですっ離して下さい!」
「真面目すぎね?だーいじょうぶだって。
もしかして男待ってんの?彼女がちょっと遅れたくらいで怒る男なんて別れた方がいいって」
「そんな関係では…」
「なら別にいいじゃ〜ん。彼氏でもねーのにうだうだ言うなんて、そいつろくな人間じゃねーよ」
「お願いします!離して下さい!」
「待ちたまえ君達!」
聞き慣れない男性の声。
全員で振り返ればそこにはひとりの男性が腕を組んで立っていた。
ギラリとした自信溢れる目。
オカッパのように短く切られた髪を風に靡かせ、全身を緑で覆うその体にはカカシ先生と同じベストが羽織られている。
腰に木ノ葉の額あてを巻いたその男性はニッとまるで光りが差しそうな程白い歯を見せて笑い
「出会いを求め積極的に声をかける。それもまた青春!何も悪いことではない!
だが!嫌がっている女の子を無理やり連れていくのは間違っているぞ!!
それ以上先に進むというのなら、まず俺を倒してから進むんだな。それもまた青春だ!!」