そらのいろ

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「すず音さんが着てた服ってこの世界じゃあまり見かけないし着てる人も少ないんだけど、すっごくすず音さんに似合ってた。
だから似たような服を探して選んだの。
サイズが少し心配なんだけど…大丈夫、かな。
すず音さん細いのに結構胸大きいから…羨まし…じゃなくて、小さいサイズで入るかなーって。
もし合わなかったら言ってね!お店の人取り替え出来るって言ってたから!」

「ありがとうサクラちゃん。
ナルトくんも…ありがとう」

「修行に出る前にすず音ねーちゃんの誕生日祝えて良かったってばよ」

照れたように笑ってナルトくんは両腕を頭の後ろで組む。

私はそんなナルトくんの後ろに立っているカカシ先生を見上げると

「カカシ先生も、ありがとうございます」

「俺からは、もうひとつあるんだけどね?」

ゴソゴソとポケットをあさり何かを握ると私に「手、出して」と言う。
不思議に思いながら手を出すとその手の平に小さな金属のようなものが乗った。

カカシ先生の手が離れ確認すると、それは私が使っていたカカシ先生の家の鍵。

驚いて彼を見上げる。

「初めに言っておくけどいずれは別居してもらうよ。
恋人同士だけどやっぱり未成年の間は俺は手を出したくない。
自衛の為にも俺の為にもすず音は一人暮らしをしてもらう。
でも…ま!すず音は一度別居の為の家を断っちゃったからね。
運が悪いことにその家別の人が入っちゃったのよ。
だから次新しい家を見つけるまでの間と、すず音の体がちゃんと健康体に戻るまでの間だけ俺と一緒に住んでもらうよ」

「カカシ先生…」

「一応言っておくけど、俺だって本当は一緒に住みたいの。
だから早く大人になりなさいよネ」

「まったく」なんて理不尽な怒り方をし拗ねる彼。
そんな彼が可愛らしくて愛しくて私はクスクスと笑い

「分かりました。なるべく早く大人になりますね」

「大人になったらもう遠慮なんてする気はないからそのつもりで」

「そんな事よりカカシ先生?
私の誕生日には料理を準備してくれるという約束は覚えてますか?」

「あれー軽く流されちゃったよ。
…忘れるわけないでしょ。ちゃーんと覚えてるよ」

「ちぇー。結局カカシ先生がすず音ねーちゃん取ったのかよ。
オレはイルカ先生とくっついて欲しかったのによー」

「お前ねぇ…」



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