そらのいろ

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「大きな子供ですね」

「そーよ。男はみーんな子供なの」

「開き直ってる分タチが悪いです」

「そんな俺が好きなくせに」

「はい。大好きです」

「俺も大好き」

「ん」

ちゅっと音を立ててキスをされる。

何度も何度も唇を重ねては離し、重ねては離し…
その間頬や髪を優しい手付きで慈しむように撫でてくれる。

「ふぁ…カカシせんせ…」

「違うでしょ」

「カカシ、さん」

「ん、ごーかっく」

最後に一度ちゅっとキスを落として彼は離れた。

「ハァ…やっぱりちょっとヤバイな。
いや、ちょっとじゃないな。マジでヤバイ。
いつまで理性がもってくれるか…」

「…?」

「早く20になってちょーだい。
明日ぐらいにでも」

不思議そうにする私にカカシさんは突然無理難題を振ってくる。

「そんなに早くには無理ですよ」

「ですよねー」

諦めた彼はそう言って立ち上がる。

「約束してた誕生日の料理、準備出来てるよ」

「本当ですか…?」

「うん。じゃあ、行こうか」

「あっ」

掛け布団を剥ぎ取られまた私はカカシさんに抱き上げられる。

「ちょっとの距離なのに」

「片時も離れたくないの」

「仕方ない人ですね」

なんて言いながらも私も彼とは離れたくなくて。
素直にそう言ってくれる彼が愛しくて。
私はカカシさんの頬にキスをして素直に体を預けた。

部屋を出てすぐ目の前にはリビング。

そしてテーブルの上に広げられてる数々の食べ物。

和食好きなカカシさんにしては珍しく洋食が並んでいる。

「シチューまで…」

「すず音好きでしょ?
まだ暑いかなぁって思ったんだけどもうすぐ秋だしね…ま。いっかって思ってね」

「こんなに沢山の料理一体何方が準備したんですか?」

「殆ど買ったものだよ。…シチュー以外はね」

それを聞いて私は静かに目を見開きカカシさんを見る。
彼はさり気なく私から視線を逸らして顔を見せようとしない。
…でも、僅かに見える頬は少し赤くなっていた。

「…カカシさんが作ってくれたんですか?」

「ま。カレーとかシチューとか簡単なものなら、ね」

「……こんなに豪華な食事はありません。
カカシさんの手料理が食べられるなんて」

「手料理ってほどのものじゃないでしょ」

「いいえ。立派な手料理です。
早く食べましょう?私、早くシチューが食べたいです」



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