最後の物語

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「…………カカシ先輩、今日はご機嫌だな」

「なんか…逆に怖いってばよ」

「すず音さんと仲直りでもしたのかしら…」

「あのカカシ先生の顔を一気に変顔にさせるなんて…バkじゃなくて、すず音さんって凄いなぁ」

「どうでもいいが、遅刻癖は何とかならないのか」

『それは無理』

ナルトとサクラ、そしてヤマトに口を揃えてきっぱりと言われネジは頭が痛そうに抱えた。

先頭にはルンルンと音符と花を飛び散らしてそうに目尻を下げまくって上機嫌で走るカカシ。

「カカシ先輩。この辺りで二手に分かれましょう」

「ん、そうだな」

しかしそこは上忍。

ヤマトの言葉を聞き緩みまくっていた顔はすぐに戻されいつも通りのクールなはたけカカシに戻った。

カカシ達は走りながら

「昨日の打ち合わせ通り頼んだよテンゾウ」

「だからヤマトですってば先輩。
それじゃ、サクラとサイはボクに着いてくるんだ」

「ナルトとネジは俺と人捜し。
ナルト、昨日会ったっていう男がいた場所まで案内を頼む」

「了解っ!」

「行くぞ。散!」

三人一組になり二手に分かれる六人。

カカシ達はナルトを先頭にし、まずは男と会った川辺へ向かう。

森の中をしばらく走りひとまず目的の川辺へ出るとナルトはキョロキョロと見回して

「確か…この辺だ。
この辺りで釣りをしてたってばよ」

と、男が昨日いた箇所まで走り寄った。

カカシは周りをぐるりと見回して何の変哲もないただの川という事を確認する。

「川か…
匂いは水に流されやすいからな。
…ま!雨は降ってないし行けるだろ」

慣れた手つきで印を結んで

「口寄せの術!」

ボフン!と呼び寄せたのはいつもの忍犬パックン。

「どうしたカカシ」

「ちょっと人捜しを手伝ってほしーのよ。
この辺りは人気もないから匂いがひとつしかないはずだ。
その匂いの元を辿ってくれるか?」

「お安い御用じゃ」

パックンは言われた通り地面に鼻を近付け辺りの匂いを嗅ぐ。

やがて目的の匂いを見付けたのか少しそれを辿るように動いていたが、突然パックンはピタリと動きを止める。



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