最後の物語

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「すず音…ベッドいこっか。
此処で挿れちゃったら多分すず音が大変だヨ。
ソファー狭いし、硬いし」

「はい…」

コクリと頷くとカカシさんは私を抱き上げる。

床に落ちている自分のズボンを拾うとポケットを漁り

「あれ…しまった。
…ま、たしかベッドの棚に何個か…」

リビングの電気を消すと寝室に入る。

抱いていた私を優しくベッドに寝かせ髪にキスを落とすと

「ん、あったあった」

ベッドの棚にカカシさんが何個か忍ばせていたゴムを見つけるとそれを取ろうと手を伸ばす。

その手を、私はそっと掴んだ。

「…?すず音?」

「そのまま…挿れて…」

「え…」

「付けないで、挿れて…」

「でも」

「お願いします…そのままのカカシさんを感じたいんです…」

「出来ちゃったらどーすんの」

狼狽えるカカシさんに私はむーっとし

「出来てもいいって、外でシたとき言ってくれたじゃないですか」

「う。あ、あの時はその…勢いっていうか、ついって言うか…
いや、その、確かに出来ても全然いいけどさ…!」

「なら、そのまま挿れて下さいっ」

「ええええ、すず音ちゃん待って。ほんと待ってっ
…いいの?ほんとに、いいの?後悔しない?」

「しませんっ」

「…子供が出来るかもしれないんだよ?」

「貴方の子なら欲しいですっ」

「外に出したとしても」

「ナカに出して下さいっ」

「ええええっ!?なっちょっ…ヤバイ待って。マジで待って」

何故か彼は両手で自分の顔を覆う。

なかなか同意してくれない事に私は不安を感じ、もしかして私は彼に無理を言っているのかもしれないとシュンとする。

「…ごめんなさい。嫌でしたら…」

「違う。そうじゃない違う。
全然嫌じゃない。
嫌どころかめっちゃくちゃ嬉しいんだけど…
ナカに出してとか…ハァ、もう何それ可愛いすぎデショ…殺意高すぎない?俺すず音の可愛さに殺されそうなんだけど」

そう言ってカカシさんはやっと顔を見せてくれる。

「でも…やっぱり、出来るなら俺も子育てに参加したいから
本格的な子作りはもうちょっと落ち着いてからネ。
だから生で挿れるのは今日だけ。
その代わり、何回もナカに出してあげるから…」

「分かりました」

目を細め優しく微笑むカカシさん。

私もそんな彼に微笑みかけ、そっとキスを交わす。



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