山守月天子

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「むっつりスケベも来おったか」

「なっなんですか?出会い頭に」

「カカシ…お前」

自来也さんは地面に降り立つとスタスタとカカシさんに近付き
そしてガシッと肩を組むとまるでひそひそ話をするように

「すず音の雰囲気たまらんのォ。
淑やかの中にあるあの色っぽさはお前が育てたものだろ?お?なんとか言え」

「さすが自来也様。分かりますか」

「くぅ〜!毎晩お楽しみってか?
こんの幸せ者めェ。あんな初々しい花を簡単に手折りおって。
バチが当たれ。割とすぐに」

「何の話ってばよ!?」

ひそひそ話のようだが会話の内容は普通に聞き取れている。
顔を俯かせて恥ずかしがってるとナルトくんが怒りだした。
そして私を見ると

「とにかくすず音ねーちゃんカカシ先生とエロ仙人なんかほっといてラーメン食べようぜラーメン。
オレ腹が減ったってばよ。割引券もちゃんと持ってきたぜっ」

「お?ラーメン食うのか?
よしっならわしが奢ろう!すず音だけだっ野郎は知らん」

「ですが」

「その代わりわしに『あーん♡』してくれんかのぉ?」

「すず音ねーちゃんカカシ先生の隣な。
オレがエロ仙人の横」

「え。俺もラーメン食うの?」

「お昼まだでしたら是非」

「すず音が言うなら仕方ないなぁ〜」

こうして4人で賑やかにお昼を食べる事になった。
並ぶ順番がナルトくんが仕切って私、カカシさん、ナルトくんに自来也さん。
自来也さんは不満そうに顔を歪めていたがナルトくんが頑固として譲らず、そして私に「心配すんなねーちゃんっ絶対エロ仙人から守ってやるからな!」と頼もしいくらい眩しい笑顔で言ってくる。
そんな訳でこういう並び方になったのだ。

「ところで…まさかすず音だけが目的ではないですよね?」

しばらくそれぞれが注文したラーメンを食べていると、相変わらず高速で食事を終わらせマスクを上げたカカシさんが自来也さんを見る。
ナルトくんは今度こそカカシさんの素顔を見られると凝視していたが失敗に終わりガッカリとした様子でトッピング山盛りの大好物のラーメンを啜っている。

自来也さんはラーメンに乗っているチャーシューを食べながらあっけらかんと

「いや?すず音が目的だぞ?」

「………………」

眉を寄せ無言で自来也さんを見るカカシさん。
私は少し照れくさく思いながら気にしないふりをしてまだ熱々のラーメンにふーふーと息を吹きかける。



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