書庫(捧げ物3)

□仮面or破面=死神×虚
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仮面の軍勢、平子達が一護に接触した。
その事はすぐに知れ渡り疑心暗鬼になっている死神たちは一護の裏切りを疑い始める。
そこへ一護にとって間の悪い事に、昔ただの幽霊だと思って友人となっていた者達が破面として現れた。
破面達は何よりの友人である一護に自分たちの事を知らせ、情報が欲しいならば藍染の所に潜んだままでいると言って来ただけなのだが死神達は決定的な裏切りだと判断を下してしまう。
藍染の時の二の舞にならない為にと即座に一護を排除に掛かろうとする護廷。
確実にと一護を瀞霊廷に呼び寄せ、問答無用で殺気石で覆われた牢獄へと閉じ込めた。
怒り狂う朔護を何とか宥めつつも状況を分析しようとする一護、どうやら現世での活動出来ないよう記憶操作もやられたらしい。
『無駄に手の早いこって』
『誰か来たぞ、一護』
苛立ちを吐き出す朔護に続き、斬月が近くに霊圧が近づいている事を知らせる。
殺気石の中でも微かに移動する霊圧がわかるのは朔護の霊圧知覚能力のお蔭だが、それを使うのが苦手な一護に代わり二人のどちらかが大概知らせていた。
「一護、無事か」
ガチャッと音を立てて開かれた扉の向こうから顔を出したのは修兵で、思わぬ人物に一護が目を瞬かせる。
「早く出るぞ、隊長達は明日にでもお前を処刑する気だ」
早口に言いながらも一護の手錠を外す修兵、急かすように腕を掴むとそのまま走り始めた。
茫然と手を引かれ一護は引き摺られるように走るが、斬月が追っ手を懸念し霊圧を抑えた事で我に返る。
「修兵、俺といたら罪になる。もう良いから隠れて戻ってくれ」
「何言ってんだ、そんなんだったら始めから此処まで来て無ぇよ。このまま現世まで逃げるぞ!」
足を止めて言った一護に修兵が抑えた声音のまま怒鳴り返し、また腕を引いて走り出した。
その耳や首筋が微かに赤くなっているのは、斬月と朔護だけが気付き一護が気付く事は無い。
霊圧を消した為か二人の速力の賜物か、気付かれず現世の扉を潜る事が出来た。
隠れる所を求めて走り続ける二人、一先ず公園へと降りて足を止める。
「一護、本当に怪我とかしてねぇか?」
「あ、あぁ、それは大丈夫だけど………」
漸く振り返った修兵が一護を気遣うが、少し口ごもる一護に修兵は何かあるのかと見つめた。
「あのさ、手……」
「ッ///、悪い///」
掴まれたままだった手を困った様に見る一護、今更ながら気付いたそれに修兵は真っ赤になりつつ慌てて手を放す。
何とも言えない沈黙に何故か二人して赤面し、一護は俯き修兵は目を泳がせた。
「あ〜〜、ベリたんがデートしてる!!」
「「ッッ!?!?//////」」
と、突如響いた言葉に更に真っ赤になった二人が声の主を見やる。
「「ってお前!!!」」
バッと顔を上げた先にいた人物に大声を上げる修兵と、同時に同じリアクションをとった拳西。
思わぬ行動に驚く一護と声の主であった白を余所に、二人は睨み合う。
「ガキがこんな所で何やってんだ」
「あの時はどうも。でも、アンタらの所為で一護は裏切り者扱いされてんだ!!」
バチバチと火花を散らし睨み合うが、修兵の言葉に拳西と白が一護を見た。
「ウソぉ……ベリたん大丈夫?」
「真子が先走った所為か…。悪ぃ、一護。お前は嫌かもしれねぇが俺達の所に来い、少なくとも無理強いはしねぇし守ってやれる」
心配して一護を覗き込む白、拳西も真っ直ぐに一護を見つめながら気遣う。
「拳西がドサクサに紛れてベリたんを口説いてる〜!!リサ達に言っちゃお〜っと」
「ふざけんな白!!せっかく人が真面目に///」
「ドサクサに紛れてんのは一緒でしょうが!! 一護!!俺だって覚悟して来たんだ、一緒にいて良いだろ?!」
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