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□隊首会にて…
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各隊長が総隊長以外二列に並び、その列に夜一と恋次も加わっている。
その列の中央、総隊長と向かい合って一護は立っていた。

(流石に雰囲気が厳格っつうか)
『迫力があるってか?』
(ああ、隊長10人が勢揃いだと、な)
『それでも畏縮してねェだろ』
『並の者ならば此処に立つ事すら辛いはずなのだがな』
どこか楽しそうに朔護と斬月が言う。
(別に…普通だろ?)
『そんだけテメェの霊圧がデケェんだよ』
『そう言う事だ』
(……)
二人の言うことに閉口する一護。

「揃ったところで隊首会を執り行うとするかの」
総隊長である山本が口を開く。
「今回は特別に阿散井副官及び四楓院、そして黒崎 一護にも集まって貰った。審議に入る前にちと、自己紹介をせねばなるまい。総隊長兼一番隊隊長、山本元柳斎重國じゃ」
「二番隊隊長兼隠密機動及び刑軍長の砕蜂だ」
「四番隊の卯ノ花 烈です」
「六番隊、朽木 白哉だ」
「六番隊副隊長の阿散井 恋次」
「七番隊、狛村 左陣という」
「僕は八番隊の京楽 春水、よろしくね」
「十番隊の日番谷 冬獅朗だ」
「十一番隊の更木 剣八だ、なんだ、もういいのかよ?一護」
「十二番隊隊長兼技術開発局局長のクロツチ マユリだよ」
「十三番隊の浮竹 十四朗だ、よろしくな」
「一応言っておくかの、四楓院 夜一じゃ」
それぞれ言い終って、一護の番になる。
「俺は黒崎 一護、えっと、とりあえず、よろしく」
そう一護は一礼する。
「ふむ、早速だが、話して貰えるかの?」
「ああ、藍染の話してた事を言えば良いんだろ?」
「左様、既に朽木 ルキアや阿散井副官から聞いてはいるが、かなりの部分が聞き取れておらん、おぬしは聞こえていたそうだが…」
「?恋次、お前ら聞いてなかったのか?」
「ルキアは藍染の霊圧にあてられて所々しか聞こえてなかったし、俺は気絶しちまってたんだよ」
「そっか、じゃあ最初から思い出しながら話す、所々変かもしれねぇけど、足りないとこはコイツが埋めてくれるから全部話せると思う」
「「「「「!?!?」」」」」
「コイツって、まさか斬魄刀のことかよ…」
「なんか可笑しいか?」
「卍解までいってるなら確かに刀と対話は楽だろうが…」
「?」
(なんか変なのか?)
『普通なら対話しながら他の者と話すのは困難だからな』
『無視して進めちまえ』
「とりあえず…話して構わねぇか?」
「あ、ああ、悪い;」
驚いている隊長達や聞いてきた恋次に構わず、一護は話だした。
「えっと…確か最初に『君達の役目は…』っつてて、そんで『死神の虚化だ−』で『崩玉の所在を…』って言ってたら狛村さん、だっけ?がきて。その後『四十六室の抹殺だ』とかいってたな、あと『双極を〜』て言い終わった時に白哉とか夜一さんとかがきたんだ、…これくらいか?」
ふぅっと息をついて、一護が締め括る。
「なるほど、これで対策を練ることが出来る、ご苦労だったの」
「いや、かまわねーよ、こんくらい。こっちは休ませて貰ってるんだし」
「では、十分に休んでいってくれ。さて、今後どうやって藍染の完全催眠を破ろうかの、他の二人の能力についても検討せねばなるまい」
「奴が『見せよう』とする前しかないのか…」
考え込む砕蜂に、一護は首を傾げた。
「なんでだ?」
「だから!五感全て潰されたら攻撃できねェだろーが!!」
「だったら、霊圧探ればいいんじゃねえのか?」
「「「「あ…」」」」
「違うのか?」
「盲点じゃったの…」
苦笑しつつ夜一がいうと、他の隊長たちもそれぞれ苦笑したり、苦虫を噛み潰したような顔をしたりしつつ頷く。
「だが、東仙の能力は霊圧知覚も潰れるぜ」
そう言う剣八に浮竹が言った。
「いや、一定の範囲だけ、その空間のみの能力だ、それに、清虫本体を持てばいいらしい」
「だったら、俺みたいに刺された瞬間掴みゃいい」
「その一撃で致命傷だったら終わりだがな」
砕蜂が突っ込む。
「空間ごと斬っちまえば?」
更に突っ込む一護。
「確かに、能力によっては可能だな…」
「では、各々がその三人に遭遇した時の対処はきまったの。今回はこれにて開きじゃ、持ち場に戻ってくれ」

各自一護に声をかけつつ戻っていき、一護も卯ノ花と四番隊の隊舎に向かった。



あとがき
続きはFへ。
一護の突っ込みは駿が読んでて思った事ですので余り御気になさらないで下さい;

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