書庫2

□それぞれの年越し
1ページ/3ページ

「休息+再会」設定

黒崎家リビング、それぞれが向かいあう。
「あけましておめでとーーーう!!!」
「今年もよろしくな、遊子、夏梨」
「こちらこそよろしく、一兄」
「よろしくお願いします、毎年なんだからイジケないでよお父さん!」
「だってだって遊子〜〜〜!!!」
「そのウザイ格好やめろって何度いわせんだ」
「それさえやめればちゃんと挨拶するって毎年言ってるのに」
溜息をつく夏梨と一護の横で一心が遊子に泣きついている。
新年の挨拶をしていたのだが、一心の派手すぎる格好に一護と夏梨が怒っているのだ。
(んでもって今年もよろしく、斬月、朔護)
『ああ、此方こそよろしく頼む』
『律儀な我等の主サマ』
内なる二人に言えば微笑と共に返され、もう一つの声が可笑しそうに続ける。
「んじゃ、お休み」
「「おやすみ〜」」
騒いでる一心を無視して一護は妹達に言うと、階段を登って自分の部屋へと戻る。
「あけましておめでとう、グリムジョー、ウルキオラ、ルピ、シャウ、イール、ロイ、エド、ヤミー、コン」
「「「「明けましておめでとう、一護」」」」
霊圧を抑え、一護の部屋で大人しくしていた面々に笑いかけて挨拶をする一護。
それぞれに言えば笑顔で返される。
「新年早々悪いな、集まってもらって」
「仕方ありません、こちらにくれば騒ぎになりますし」
「丘に集まると死神に感ずかれる可能性があるしね」
「そんな面倒でもねェし、気にすんな」
苦笑で言えばシャウロンやルピ、グリムジョーが笑う。
「あまり居ても気付かれる可能性がある、そろそろ行くぞ」
「ああ、皆ありがとな」
「「「それじゃ、また」」」
ウルキオラを先頭に走っていく面々、数人は残り雑魚が現れた時に備える。
元旦とはいえ虚は出る、家族と共に過ごす時間を与える為に交代で現世で片付けをする約束になっているのだ。
彼等に感謝しつつ、初詣に使う体力を温存する為に一護は横になった。


******************************

「零番隊」

一護と朔護は初日の出を横に拝む事無く疾走していた。
「あの馬鹿共、後で殺す!!」
「年明けで一番最初に殺すとか言うなよ;」
言い合いながらも疾駆する足を休めぬ二人、元日だけは仕事を休むつもりでいたのが仕事を放棄した数人の所為で今まで詰めていたのだ。
ちなみに一人身の茶渡と石田、コンは仕事を続行してもらっている、織姫は一足先に帰省済みでいない。
(なにはともあれ今年もよろしくな、斬月)
『此方こそ、今年は逸材も居る事だしな』
(おう)
気を取り直して一護が言うと、楽しげな気配とともに答えが返ってくる。
「いた、もう待ってくれてるぜ」
「ああ、久々に全員集合だな」
「数刻だけだけどな」
「…;」
先に帰る時間を伝えておいてあった所為だろう、家族が玄関で待ってくれていた。
「おかえり、明けましておめでとう」
「おっかえり〜一兄、朔兄!」
「今年もよろしくね!お兄ちゃんたち!!」
「ことよろ!!さくいちっっ」ドガッッ!!!
「「だから略すな!!!」」
さっさと一心を蹴り飛ばし、一護と朔護は家族に向き直る。
「ただいま、明けましておめでとサン」
「今年もよろしくな」
母である真咲、夏梨、遊子と挨拶を交わし、二人は全員で家の中へと入っていく。
元日の半日間、ゆっくりとはいかなくても楽しもうと心は浮き立った。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ