書庫2

□六番隊隊舎から七番隊隊舎へ
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(六番隊って確か恋次と白哉だったよな…)
『ああ』
『知り合いだし、抜かしてもいいだろ』
(…;一応全部回る)
『無駄に律義だな』
(うるせェっつてんだろ朔護)
『本当の事だろ』
(…)
『図星か』
『…着いたぞ』
朔護と言い合いをしている内に六番隊隊舎に着いた一護。

「あ、こんにちは。黒崎さん、どうかされたんですか?」
隊舎内に入った一護に、不意に声が掛かる。
「白哉と恋次に会いに来たんだけど…お前は?」
言いつつも声を掛けてきた青年に一護が聞く。
「すいません、俺は理吉っていいます。お二人なら執務室にいる筈ですから、ご案内しますね」
「ああ、頼む」
執務室に着くまで話をして、一護は理吉と別れた。

「白哉、恋次、入るぜ」
「なんだ、一護、もう出歩いていいのかよ?」
「よく来たな、どうかいたしたのか、一護」
入ってきた一護に恋次と白哉が言う。
「少しづつなら出歩いてもいいって卯ノ花さんから許可を貰ったんだよ、だから一通り順に回ってんだ」
空いていたソファに腰掛けて言う一護。
「以外と真面目だな」
「余計なお世話だ」
「手が止まっているぞ、恋次。一護、ゆっくりしていけ」
「…スンマセン;」
「いや、寄っただけだし、仕事の邪魔になる前に行くな」
「ゆっくりしていけ」
「いや、だから…」
「邪魔等とは思わぬ、ゆっくりしていけ」
「…;」
只訥々と言う白哉に一護は黙る。

(何がしてェんだ、白哉の奴)
『無視して行くぞ』
(でもな…)
『この時間ならば次に向えるだろう?』
(あ〜、そうだな)
『[このままだとやばそうだからな、特に白哉]』
『[ああ、先に離れた方がいいだろう]』
一護が納得した事に安堵する二人。

「悪いけど他の所も回りてェから、もう行くな」
「ならば案内しよう」
「そうだぜ、一護、案内いるだろ?」
腰を上げた一護に二人がすかさず言う。
「いらねェよ、餓鬼じゃあるまいし…」
「そういうな、それとも、私の案内では不服か?」
「不服とか言う問題でもねェし」
「いいじゃねェか、一緒に行こうぜ、な?」
一護の腕を掴む恋次。
「いらねェって、離せ、恋次」
「不服では無いのならばいいだろう」
「そうそう」
いつの間にか恋次とは逆の腕を掴んでいる白哉。

(なんなんだよ、一体…)
『『逃げるぞ』』
(へ?)
二人の言葉に一護が反応する前に、白哉と恋次が弾かれる。

「「っな!!」」

『走れ!』
(あ、ああ)

朔護の言葉に一護は反射的に走りだす。

「待て、一護!」
「待ちやがれ!!」
二人もすぐに追いかけてくる。

(どうすんだ?!)
『七番隊の隊舎に飛び込め』
(大丈夫かよ?)
『物を壊さなければいいだろう』
『早くしないと捕まるぜ』
(…それはなんかしんねェけど嫌だ)
『決まりだな』
朔護の言葉と共に跳躍し、七番隊隊舎の敷地内に飛び込む一護。
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