書庫2

□あの時の約束とこれからの誓い
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「一護…、今、いいか?」
夜、一護のいる救護室の扉が開かれ、チャドが言う。
「別にいいけど、どうかしたのか?」
ベットから出て、チャドについて部屋を出る一護。

二人は人気の無い場所に移動していく。
「一護、いきなりスマンな」
「別にいいって、どうしたんだ?チャド」
立ち止まって一護に振り返り、謝るチャド。
「俺とお前が初めて会った時の事を憶えているか?一護。その一ヶ月後の事を」
一護を見つめたまま、チャドが言う。
「当然だろ、…小野瀬川の橋の下、救急車五台」
ニッと笑う一護。
「ああ、『オマエが命かけて守りたいモンなら、俺も命かけて守ってやる』 今度は俺の番だ、一護、約束だ」
そう言って拳を差し出すチャド。
「おう!約束だ」
己の拳をチャドの拳と突合せる一護。
「一護…俺は、お前の傍で、お前の背を守る。お前が俺に背を預け続けてくれるように、俺はもっと強くなる、お前が守る事に集中出来るように、もっと。それを、俺のこれからを、此処で誓う」
真っ直ぐに一護の瞳を見てチャドは誓う、己の絶対は一護自身であるとでも言うように。
「チャド…なら、俺も誓う。俺も、お前が傍で幻滅しねぇように、共に戦い続けれるように、強くなり続けるってな」
チャドの言葉に驚いていた一護が、そのままチャドを見つめ返して誓う、チャドに信頼している事をもう一度示すように。
「…少し、歩かないか、一護」
大げさな感情表現をしないチャドらしく、それでも嬉しそうに言う。
「そうだな」
一護が頷いて歩き出し、チャドはその隣を歩いて行く。
夜が更けていくのに合わせるように、ゆっくりと、確実に歩いて、話をする二人。
昔の事から、今の事、これからの事、話は尽きることが無かった。



あとがき
唐突に書きたくなりました。
チャドと一護、二人の関係もかなり好きです。
チャドは一護がいいならばそれでいいと考えているので基本口出ししません、守る為なら躊躇いなく命をかけます。
一護はチャドを何より信頼出来る戦友のように思ってます、機転の利く深慮深い頼もしい友であり、優しすぎて手出ししないのが気がかりだったり、周りの人間の中で一番信頼して信用してます。
 

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