書庫2

□十二番隊隊舎?
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(十二って…どんな奴がいるんだっけか?)
『技術開発局長と隊長を兼任していると聞いたが…』
『あ〜、石田が戦ったって言ってた奴だ、確か』
(そういや言ってたな… っと、此処だな)
十二番隊に関する自分達の知っている事を話し、隊舎の前に着く一護。

「ちょっと悪い、隊長さんは執務室にいるか?」
一護は近くにいた隊員らしき青年に聞く。
「マユリ局長なら、開発局にいますよ。僕、これから戻るとこなので、良かったら一緒に行きませんか?」
包みを持った青年が言う。
「いいのか? なら頼む、俺は黒崎 一護っていうんだ、よろしくな」
自己紹介する一護。
「僕は壷府 リンっていいます、一応開発局所属なんですよ」
リンも自己紹介し、開発局に一護を案内する。

「此処が技術開発局、通称開発局です」
そう言ってリンは入って行く。
「おい!!遅いぞ!!」
「あれ?お客さん〜?」
「局長に御用という事でしたので、お連れしました」
個々に言う局員達に、リンが答える。
「どうも、黒崎 一護って言うんだ、よろしく」
局員達に対して軽く挨拶をする一護。
「俺はヒヨスだ」
「俺は阿近、局長は奥にいるぜ」
それぞれ自己紹介し、最後に阿近が奥の扉を指す。
「わかった。それじゃ、リン、アリガトナ」
リンに礼を述べ、一護は示された扉を開いて中へ入る。

「こんちは、局長さん?」
一護に気付かず、背を向けたまま実験に熱中しているらしいマユリ。
「棚の左端、五番目琉璃草の粉末を取ってくれるネ」
背を向けたまま、マユリが言う。
「これか?」
マユリの指定したビンを取り、渡す一護。
「そうだヨ。 …君は確か黒崎といったか、どうかしたのかネ?」
マユリはビンを受け取り、ようやく一護に気付いた。
「おう、一応挨拶に来たんだけど…取り合えず実験終わらせた方がいいだろ?」
「そう言ってもらえると有り難いヨ、すまないが二匙そっちの試験管に入れてくれるかネ」
「ああ、わかった」
そう言って一護はマユリの手伝いを始める。

「助かったヨ。で、どうして此処に来たんだネ?」
実験を終わらせ、マユリが聞く。
「あ〜、各隊長に挨拶に回ってて、今日は十二番隊に来たんだ。って事で、俺は黒崎 一護、よろしくな」
そう言って一護が片手を差し出す。
「私は隊長兼局長のマユリという、こちらこそヨロシク頼むヨ」
マユリも手を差し出し、握手を交わす二人。
「義魂技術とか義骸の事って聞いてもいいか?」
「構わないヨ、その代わりと言っては何だが、現世の科学技術の事を聞かせてくれるかネ?」
「いいぜ、じゃ、義魂丸ってさ…」
順に質問し、互いに答えて行く。
「遅くなりました、マユリ様」
副隊長会議に行っていたらしいネムが帰って来る。
「こんにちは、ネムさん」
義魂丸の説明の時にネムの事を聞いていた一護が言う。
「こんにちは、一護さん」
頭を下げるネム。
「ネム、一護に茶を出し給えヨ、どうせリンが甘い物を持っているだろうからネ」
「はい」
そう言ってネムに茶を取りに行かせるマユリ。
「…頼みたい事があるんだけど、いいか?」
少し考え、一護が言う。
「なんだネ?君の事は気に入ったから私に出来る事ならなんでも聞こうじゃないか」
一護の頼みに興味を示すマユリ。
「この話、協力出来ないなら聞かなかった事にしてくれればいいから」
一護はそう切り出す。
「改造魂魄、これから廃棄しないで欲しいんだ」
真剣に言う一護。
「構わないヨ、改造魂魄ならば私の管轄だからネ、もし見つけても隠しておくなりして廃棄しないでおこう。しかし、どうやって改造魂魄の事を知ったのかネ?」
ちゃんと頷き、マユリが聞く。
「実は手違いで俺の所に一人いるんだ」
サラリと答える一護。
「わかった、では死神代行の助手という事で特例として登録しておこう、そうすればサポートとしてメンテナンス等を受ける事が出来るし、何より廃棄される心配が無くなるからネ」
他の者が見る事が出来ない穏やかな表情でマユリが言う。
「そうしてもらえると助かる、頼むな」
一護が頭を下げる。
「君を気に入ったと言った筈だヨ、頭を下げられるよりもこうして話していたいのだがネ」
そう言って笑うマユリ。
「サンキュ、俺もこうして話してる方が楽しいからな…。なぁ、義魂丸とか改造魂魄ってぬいぐるみでも入るんだな、義骸とか、出来たばっかの死体とか以外は駄目だと思ってた」
一護も笑って言う。
「失礼します」
お茶とお茶請けを持ったネムが入ってくる。
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