書庫2

□文化祭(序章)
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朝礼でも無いのに全生徒が集められ、教壇の上に院長が立って口を開く。
「え〜、一ヶ月後、本学院の創立祭をする事が決定した。よって各クラスで出し物を決め、準備しなければならない。クラス対抗で得点を競い、優勝クラスには護廷への見学権が与えられる!!気合を入れて取り掛かれ!」
大声で言うと、生徒は全員クラスに戻される。

「護廷の見学権とは…」
「絶対優勝しなきゃいけないね」
教室に戻りつつ、浮竹と京楽が話す。

「ね、優勝したいね?」
「したい、ではなくする、でしょう?」
「「さっすが〜!!」」
級友達と話す卯ノ花。

「久しぶりに楽しめそうやね」
「そうだね。でも、万が一を考えて、本気でもやらなければならないね」
笑顔が怖い市丸と藍染。

「なんか面白い事になったッスね」
「そうじゃの、今回ばかりはふざけたら容赦せんからな」
楽しげな浦原と、笑いつつも釘を刺す夜一。

「問題を起こさねばいいのですが…」
頭を抱える教員達。

「しかし、なぜいきなり対抗で創立祭などするのかの?」
「ま、アタシ達には得しかないからいいじゃないっすか」
「そうじゃな」
クラスに戻りつつ話す浦原と夜一。

「で?どうしていきなり創立祭で出し物の対抗やらせる事にしたんだ?爺さん」
一番隊の執務室、一護が決定書を読み、山本に聞く。
「その方が面白いじゃろう?たまには息抜きをせんとな…。それに、意味の無い事で競うのはいい刺激にもなろうからの」
楽しげに目を細めて山本が答える。
「まぁ、見に行くのは面白そうだからいいけどな」
「報告頼むぞ、一護」
「わかってる。 でもいいのか?見学なんかさせて」
一護が首を傾げて聞く。
「現世の駐在任務と隊舎周りだけじゃ、零隊等は見せずにおく」
「関係者以外でも通行可の場所だけ、ね」
「そういう事じゃ、隊舎の中の雰囲気だけでもいい勉強になるじゃろ」
「それもそうだな」
そう言って頷くと、一護は執務室から出て行く。

(雰囲気だけじゃ抗議してきそうな奴らはいるけどな)
『例の七人か』
(おう、絶対文句言うと思うだろ?)
『そうだな。だが、帰りにでも声をかけてやればいいだろう』
(それで納得してくれりゃぁいいけどな)
『少し話せば大人しくなる』
(そうか?)
『当日の面々を見て考えればいい事だ』
(そういやそうだな)
『(慕われているという自覚ぐらいは持っていると思っていたのだがな;)』
鈍感な一護に少々呆れる斬月だった。
 

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