宝物庫

□二人で一つ、中途半端な俺たち
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君は、俺。

俺は、君。

一心同体。

 

離れることの無い・・・・

離れられない...

そんな、存在。
 


二人で一つ、中途半端な俺たち

 

快晴。
嫌になるほど陽射し降り注ぐうららかな日。
けれどその陽射しに対して吹きぬける風は冷たく、身を凍らせる。
吐く息は白く、強い風によって後方へと流れていだろう。
それをなんとナシに思い描きながら、一護はベッドから起き上がった。
眠い頭をどうにか働かせ、近寄って来る気配に身を構えた。
バタンッとドアが開けられて、でてきたのは一心・・・・ではなかった。
「よぅ一護、目覚めたか?」
「・・・・ん・・・・」
「早く起きろよ、朝飯できてるぜ?」
「ん・・・ん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・んん????」
「どうした?相棒??」
早くしないと妹の作った飯が冷めるぜ?と暢気な事を言うのは、誰だ?
一護はその人物をぼぅっとした目で見上げ、一瞬で固まってしまった。
何で?何でこいつが今俺の目の前に居るんですか?
首をかしげずには居られないだろう、なぜならば今目の前に居るのはココにいるはずの無い者。
あれれ?と首をかしげたまま固まる一護に、その人物はそっと近寄った。
そっと、その冷たい手で一護の頬に触れると、輪郭をなぞるように撫でられる。
それが意外にも気持ちよくて、ビクッと身体を震わせながらも甘受する。
猫の様に細められた目に男は満足し、やがてその顔がゆっくりと近づけられた。
気が付いた時には既に遅く、目の前には意地の悪そうな顔だけ。
放せと力をこめるが、逆に強く抱きしめられて身動きが取れない。
「さ・・さく、ん・・・やめっ・・・あぁっ・・」
「フッ、相変わらず可愛いな・・・一護。」
「止めろっての――!!」
バギッ!!と音を立てて、男は飛ばされる。
いきなりの事だったので受身が取れなかったのだろう、豪快に壁に激突した。
その音に驚いた妹たちの足音が聞こえてくる。
ヤバッと思った時には、男の身体を仕入れに押し込めた後だった。
バタンッと開かれる扉。
「どうしたのお兄ちゃん!!」
「一兄?凄い音したけど?」
「へっ平気だ、何もねぇよ!!」
「本当?」
「あぁ、心配するな豪快にこけただけだから。」
「ふ〜ん・・・まぁいいや、それよりご飯できるから早く着てね。」
「冷めない内にね!!」
「あぁ・・・分かった。」
何とか妹たちを説得(?)させて、一護は溜息をついた。
と、彼女たちが遠ざかった瞬間、押入れの戸が粉砕された。
犯人は言わなくても分かるだろう、先ほど閉じ込められた朔護である。
あぁ〜あ、これじゃ近いうちに買わないと駄目だな・・・なんて暢気に考える一護。
一体何処に押入れの襖だけが売っているのだろう?
それは兎も角として、一護は額に大きな青筋を立て朔護に詰め寄った。
勿論、今壊した襖についてと、何故ココにいるかを問い詰める為だ。
「何でお前がココに居るんだ!!」
「退屈だったから。」
「そんなんで出てこれんのかよ…しかも具現化で。」
「これも全て王の力を引き出した俺のおかげvv」
「自我自賛かよ!!」
「まぁまぁ、そんなに怒るなって・・・・・お前に会いたかったんだよ、一護。」
「―――ッ////」
そんな切なそうな声で囁かれて仕舞えば、一護は何もいえなくなってしまう。
知っていてやるのだから、こいつは相当悪質だと一護は睨み付けたい気分になった。
しかし、今睨んだ所で状況が変わるわけでもないし・・・
とりあえず今は飯だと朔護を蹴り飛ばし、制服に身を包み始めた。
勿論朔護は直ぐに起き出して『手伝ってやろうか〜』と鼻の下を伸ばす。
一護はそれだけで人を殺せるほどの睨みを利かせ、朔護に指を突きつけた。
そして、一言。
「縛道の一、塞!!」
「――ギャアァァ!!」
虚しくも、その声を聞いたのは下に居た夏梨だけだった。

「えぇ〜本当に行くのかよ〜。」
ぶぅぶ〜〜〜!!と可愛くも無い仕草で一護を責める朔護。
キモイっと一護の強烈な蹴りをギリギリでかわしながら、朔護は淋しそうに呟いた。
「本当に行っちまうのか?一護〜?」
「っていうか学校に行くのは学生に基本だっつの!!」
「だってよ〜。」
「あんだよ?」
「言ってもいい?」
「っていうか言え。」
「今日さ、創立記念日じゃなかったか?」
「・・・・・・・・・・・あι」
そう、今日は一護たちの学校の創立記念日。
つまり、まる一日ひまである。
忘れていた一護も一護だが、知っていてあえて教えない朔護も朔護だ。
二人揃って馬鹿コンビ、と言ってもいいだろう。
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