宝物庫

□二人で一つ、中途半端な俺たち
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さて邪魔は入ってしまったが、何とか山じいの所に言って報告を済ませた一護。
山じいのご好意により、隊舎見学でもしようかと思った矢先・・・近寄る気配。
肌がぴりぴりと痛み、背筋には凄まじいほどの悪寒がかけ上げって行く。
その人物の霊圧に当てられたのだろう、一護の周りの隊員はバッタバッタと倒れていった。
己も倒れてしまえたらどんなに良かっただろう、何て考えながら一護は逃げ道を捜す。
が、その前に相手に見つかってしまったようだ。
「一護、久し振りじゃねぇか。」
「やッほ〜いっちーvv」
「剣八、やちる・・・」
「暇だろ?暇じゃなくても付き合え、一護。」
「いやいやいや!!その誘い方可笑しいから!!」
「ごちゃごちゃ言ってねぇで、やるぜ一護!!」
「剣ちゃんもいっちーも頑張れvv」
「止めろオォォォ!!」
やはりというか何というか、恒例の追いかけっこが始まった。
仕方ない、瞬歩で逃げ切ろうと振り返った矢先、もっと嫌な奴が。
目の前には笑顔が眩しい似非ヨ◎様こと、藍染惣右介が。
一護の霊圧を感じたのだろう、これまた嫌なほどの爽やか笑顔で手を広げていた。
「さぁ一護君、おいで。」
「――嫌じゃボケえぇぇ!!」
笑顔の裏の腹黒さを知っている一護だからこそ、全力で逃げた。
掴まったら最後、あの似非笑顔で何をされるか・・・
ゾクッと先程よりも酷い悪寒を感じ、一護は死ぬ気で逃げた。
それを追いかける笑顔が素敵な五番隊隊長と、極悪面な十一番隊隊長。
誰もが道を明け、誰もが係わり合いにならぬようその場は彼らだけになった。

「一護君、君の好きなお菓子を用意してあるんだ、雛森君も喜ぶよ。」
「遠慮します!!」
「一護!いい加減俺と試合しやがれ!!」
「あんたの場合試合じゃなくて殺し合いじゃねぇか!!」
「嫌やわぁ〜物騒じゃないですか。」
「一護の肌に傷をつけるなど、この私が許さぬ。」
「っていうか手前ぇら、何一護にちょっかいかけてんだ!!」
「嫉妬かい?日番谷君。」

一護は逃げている間にふっと疑問に感じた。
あれ?なんか声が増えているような・・・・?
振り向きたくは無い、けれど振り向かないと後で怖い事になりそうだ。
一護は深呼吸をして、そろりと後ろを向いた。
そこに居たものたちに、一護は眩暈を起こし脱力しそうになった。
その場にいたのは、
五番隊、十一番隊、三番隊、六番隊、十番隊、八番隊の隊長ご一行様。
お前等仕事しろよ、と一護は頭を抱えた。

市丸や京楽や藍染とか剣八は兎も角、真面目な白哉や冬獅朗までι
何でこんな事してるんだよっォォォォ!!

「一護こんな変人たちは放っておいて六番隊へこい!!」
「朽木さん、失礼やね。」
「本当のことを言ったまでだ。」
「っていうか、手前ぇら仕事しろよ!!」
「俺は終わってる、問題ないぜ。」
「さすが冬獅朗・・・じゃなくって!!」
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