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□Gのやつについて
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かぶき町にある、ふつーのファミレスにて。




「俺がさぁ、思うにはさぁ。あん時お妙が用意してた"G"の手袋…あれって、銀さんの為に用意してたんだなぁーってよぉ」


といいながら、二杯めのパフェを食べようとしているのが、坂田銀時。


それに対抗しているのは、


「何を言ってるんだっ!銀時ィ!!あれはなぁ、お妙さんが俺の為に編んでくれたんだもんっ!!」


お妙にストーカーをするほど愛の深い(当の妙には毛嫌いされているが)自称"愛のハンター"こと真選組局長、近藤勲である。


「ばっかじゃねぇの?近藤勲の何処に"G"が入ってんだよっ!!」

「あっ……!!!」


「"G0RILA"の"G"でさぁ」


「あ、沖田くん。ん?何そのマフラーと手袋、よく似合ってんじゃん」

「へへっ、そりゃあそ〜でさ」

「ま、いいから総悟。俺の横座れ。突っ立てるのも酷だろう。」

と近藤が自分の隣の席を後からやって来た、総悟に譲り、そこに譲られた総悟は座った。


「ま、確かにぃー!総一郎くんの言う通りーっ!ゴリラの"G"のやつもあるけどーっ!お妙がお前の為に編むわけねぇしぃー!!!」

パフェを食い終えた銀時は近藤に先
程まで話し込んでいた話題に決着をつけようとつっかかる。

「なにを言うかぁつ!!照れ隠し!!照れ隠しなのっ!!っーかぁ、銀時に作るってのもありえないしぃ〜!!」


「何をぉぉぉっ!!!俺の方がまだお前より愛されてますぅ!!!」

「いーやっ!!あれは照れ隠しだったんだ!!俺の方がどっかの天パより愛されてますぅぅぅっ!!!」


そうして言い合いになり、そこから切り合いに発展しようとしていたその時。

今までマフラーに顔を突っ込んでいた、総悟が顔を上げ、口を開き呟いた。


「ありゃ、あんたら二人のじゃねぇですぜぃ。高杉のでさぁ」

「「はいぃぃいっ!!!!??!」」


「た、高杉!!?」

「あの攘夷志士の高杉晋助かっ!!!?」


「へぃ。なんせ妙本人から聞きやしたんで。ヤツが言うには……」


****


「なぁ、妙…、噂に聞く"G"の手袋って誰の為に編んだんですかぃ?」

「え?あーあれね?あれは…っていうか、なんで総ちゃんがそんな事気にするの?ゴリラの"G"じゃないわよ?」

「そんなこたぁわかってらぁ。いやぁね、妙は照れ隠しで俺に作ったんじゃねぇかなぁーって」

「え??どうして?"G"なんてないじゃない」


「総悟(S0UG0)の"G"。」


「ふふふっ。しょうがないわね、本当のこというわ。けど、総ちゃん怒らないでね」

「俺に怒られる様なことなんで?」

「ええ、だって…高杉さんに作ったんだもの。いえ違うわね。しつこく作れって迫られて鬱陶しかったからしょうがなくってところかしら」

「……高杉っていやぁ、あの攘夷志士の…」

「ええ、あの鬼太郎よ」


「〜〜!!!!…今日の所は怒んないでさ。妙が無事だしねィ」

「私が何かをされたとでも?」

「ええ思いましたとも。あいつァ、過激派で知られてやすからねぃ。一応、妙でも女ですし発情したんじゃねぇかと。」

「一応って何よ?失礼しちゃうわね?心配しなくても何もされてないわ」

「痛い、痛いでさぁ!髪の毛抜けるっ!!わかったからっ!!」

「あらっ、ごめんなさい…」

「…いいんでさ、それよりふと思ったんだがねィ…?なんで"T"でも"S"でもなく"G"なんで?」

「高杉(TAKASUGI)の"G"よ。なんでかって、"T"だと妙(TAE)で嫌だし、かといって"S"だと総ちゃんや新ちゃんじゃない。」

「それはそうかも知れねぇが、"T"と"S
"の手袋作ってた訳じゃねぇんならいいんじゃねぇかい?」

「……つくってたからよ。手袋」

「ふぇ?妙とメガネの分??」

「新ちゃんには前に神楽ちゃんのと一緒に作ってあげたの。今回は私と総ちゃんの分作ってみたんだけど……いらなかった??」

「………いる。いるいるいるいるいるっいーるっ!!!!妙が作ったのだったら何だっていりやすぜぃっ!!」

「卵焼きはいらないっていうくせに?」

「食いもんと手袋は別でさぁっ!!」

「ふふっ、ちょっとまってね、」

ー5分後

「はいっ!総ちゃんの!気に入ってくれるかわかんないけど…」

「すっげぇっ!!職人みてぇ!妙っありがとうでさ!!気に入ったぜぃっ!!」

「そぅ、よかったっ!黄色にしたから総ちゃん気にいらないんじゃないかなって思ったんだけど…よかったっ!!」

「ちなみに妙の色は?」

「私は桃色にしてみたの。新ちゃんと神楽ちゃんが私は桃色があってるっていってくれたから」

「へーっ、俺もそう思いまさっ!」

「ありがとう総ちゃん」

「…それと総ちゃんだけにマフラー編んだの。これも受け取ってくれる?」

「!!もちろんだろィ、妙ありがとうでさぁ♪」

「どう致しまして♪」


*****


「―っと言う訳でさ。…何ですかぃ?二人とも人の事ガン見して…キモいですぜ」

「…総一郎くん」

「へぇ」


「そ、その君が今しているマフラーと手袋はもしかして…」


「噂の妙特製の俺のマフラーと手袋でさ」



「「な、なんでテメェなんだよ、バカヤロー―――!!!!!!」」

「愛されてますからねぃ。誰かさん達とは違って」



「「うっせぇぇぇぇぇえぇぇっ!!!!」」
















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