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□愚痴で始まりのろけで終わる
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ある日の休日。
俺はクラスメイトの日番谷 冬獅郎に偶然会い、そのままの流れでファミレスにいた。
そして注文し、その待ち時間が気まずい。
何故か?それは冬獅郎の機嫌がただならぬほど悪いからだ。
ほらその証拠に一段と眉間の皺が濃くなっていく。
「…ど、どうしたんだ冬獅郎?」
「何がだ。そして日番谷だ。」
「い、いや機嫌悪そうじゃん。何かあったか?」
「…あのアホがな」
「アホ?」
「あ、すまねぇアホルキアの間違いだった」
「えっ!?る、ルキアと何かあったのか!?」
「喧嘩した」
確か二人は周りの皆が羨むほど仲の良い幼馴染みだったはず。
そんな二人が喧嘩…??
いったい何がどうして…?
「なんでまた喧嘩なんか…原因はなんだよ?」
そこへ注文した料理が運ばれる。因みに俺はミートスパゲッティで、冬獅郎はケチャップの代わりにデミグラスソースがかかっている、オムライス。
俺は早速パスタの麺をフォークに絡め口の中へ。
そしてその味に堪能していると、前に座っていた冬獅郎が口を開く。
「…アイツが、俺が久しぶりにリフティングしてたらよ、」
「おー、」
「『楽しそうだなっ!冬獅郎!私にもさせてくれっ!』ってきやがって」
…あー物凄い目に浮かぶわー。
つかいいな冬獅郎―いつでもルキアに会えるなんてなぁ
ルキアに恋してる(恥ずっ)俺からすれば羨ましいこと山のごとしだ
「んで貸したはいいんだけど、あの野郎俺よりリフティング上手でよ!!」
「あー…おめぇ負けず嫌いか」
「なんでサッカー経験がある俺よりアイツの方が上手いんだ!?」
「ほら、アイツ運動神経抜群が取り柄じゃねぇか」
「それにあの格好だ!!」
は?格好…??
「サッカーするのにサロペット?ってなんだ!?しかも熱いのかしらねぇが、サロペットの下、タンクトップだし、生足だし。ほらアイツ背小せぇ癖に脚長いし綺麗だからよ、アイツからボール返されて、俺のリフティング見たい言われてもアイツの格好が気になってんで案の定トチって。俺、彼女の前でやっちまって面目丸潰れでさなんかイライラして飛び出してきた」
「………………」
俺は話を聞き流しながらスパゲッティを食べていたのだが、何か聞き間違いだと思って欲しい言葉が聞こえてきたのでなんか思わず持っていたフォークを落としてしまった
「黒崎……???どうした大丈夫か」
「かかかかかかか 彼ジョ!!?」
あ、やべ声裏がえっちった。
愚痴で始まりのろけで終わる
(あ、うん。言ってなかったか?)
黒崎一護、16歳。
高校2年生で生まれてはじめて、絶望した。
恋という名のエゴイズムに
あれ、かっこいい事言ったや…俺……
title→雲の空耳と独り言+α
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