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□雪女の日記
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―狐の一件から約三年。
狐の一件後すぐに若は、三代目をお継ぎになり、ゆらは京都へ帰って行った。
そこから、若が、変になっていったのよ…ι
「…ゆらに会いてぇな…」
でたわ…。若の、口癖。ゆらに会いたい。なんて呟きながら、携帯電話を開けたり閉めたり。
この若の行動は奴良組のみんなを含め、他の組の人達まで心配と、呆れた顔で、その様子を見ている。
何てったって、今は妖怪の総本山である、ここ奴良組で総会が、行われている真っ最中だから…ι
若は、ゆらがいなくなって、半年後くらいからか、性格が夜の若みたいになってきている。
正しくいえば、若が、初めて、覚醒される前の性格…いや、やっぱり、夜の若の性格。
変わってしまった。あの優しさは…昼の若の性格は確かにまだ残っているが、7:3で夜の若の性格が本当に強い。
…ま、そのはなしは、置いときましょう!
本題は、この若の状態をどうしようかしら…ということよ!
…まぁ、原因のゆら本人が来てくれれば、丸く収まるけど、
確かゆらは、京都に帰ってすぐ、二十八代目の花開院の当主になったのよね…
狐の一件の時に、ゆらと若のお陰で奴良組と花開院家は和解したとはいえ、忙しければ、遊びに来れるはずも無いわよね……
その証拠に、ここ三年、ゆらは奴良組の敷地基、京都からこちらへ寄り付いていないのよね…。
前に、十三代目の花開院秀元だけ何故かひとりできたけど、その時もやっぱりゆらは忙しい的なことを言っていたわ…ι
…いつまで、この若の行動は続くのかしら…ι