L-Dream
□Fate.10
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「「あ。」」
出会ってしまった。
彼と。
福山潤と。
「お、おはようございます…?」
「うん、おはよ…」
朝ばったり会うとは思わなかった。
この人の仕事は基本的に不規則だからこうなることは十分にあり得たはずなのにすっかり忘れていた…。
流れる気まずい空気。
「えっと…いい天気ですね?」
えええ……、この空気の中でその発言はないんじゃないかな、私…。
「そうだね、いい天気だね」
え、フツーに返しちゃうの!?
「じゃあ…学校行ってきますね…」
「!、ま、待って…!」
突然掴まれる腕。
「あの、名無しさんちゃん!」
「な、ななななななんでしょうかっ…!!」
「話したいことがあるんだけど…いいかな…」
「まぁ、いいですけど…」
えっと……こないだのことかな…。