L-Dream
□Fate.4
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にしても、本当。
名無しさんちゃんのお母さんは強引だな。
それに今の今まで
母親がいなくなったところで
こんな子が家を支えていたなんて……
「名無しさんちゃん。
何食べたい?大抵のものは作れると思うんだけど」
「すごいんですね」
「それほどでもないけど」
「おすすめ、とかありますか?」
何かとっても引っ込みな子なんだな、なんて思わせられる。
「そうだな…早く作れるのならパイとか」
「パイ!?」
「うん。冷凍パイシートを使ったらすぐに出来るんだ」
「おねがいします」
彼女は笑う。俺も笑う。
「じゃあ、入って」
「お邪魔します」