話。君と僕。

□たまには勉強でも。
2ページ/4ページ





「ゆーたー」



「……何?」



「遊ぼうよー」



「どうせお兄ちゃんが絶対勝てないRPGでもするんでしょう?祐希」



「………」



返事、なし。
やっぱりそのつもりなんだ、とか思いながら、また勉強に集中する。


ちょうど昼ご飯を食べ終わり、テスト勉強にいそしむ俺だったが、今なぜかこうして祐希がまとわりついてくる。
正直、全く勉強に集中できない。



「ゆーたん」



「………」



「悠太くーん」



「………」



「アニキー」



「………っ」



バキッ。



あ、折れた。



「いい加減にしなさい、お兄ちゃんは勉強で忙しいの。祐希はどっかいってなさい」



言った後で、祐希の顔を見た。
言い過ぎた……かも。



「……………うん」



体全体から負のオーラを出しながら去ろうとする祐希。
完全に拗ねちゃった……


…お兄ちゃん、反省しました。



「待って」



ぐっ、と祐希の腕をつかむ。
運動をあまりしないせいか、
ちょっと細く感じた。



「……ごめん、言い過ぎた」



_
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ