話。君と僕。
□たまには勉強でも。
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「ゆーたー」
「……何?」
「遊ぼうよー」
「どうせお兄ちゃんが絶対勝てないRPGでもするんでしょう?祐希」
「………」
返事、なし。
やっぱりそのつもりなんだ、とか思いながら、また勉強に集中する。
ちょうど昼ご飯を食べ終わり、テスト勉強にいそしむ俺だったが、今なぜかこうして祐希がまとわりついてくる。
正直、全く勉強に集中できない。
「ゆーたん」
「………」
「悠太くーん」
「………」
「アニキー」
「………っ」
バキッ。
あ、折れた。
「いい加減にしなさい、お兄ちゃんは勉強で忙しいの。祐希はどっかいってなさい」
言った後で、祐希の顔を見た。
言い過ぎた……かも。
「……………うん」
体全体から負のオーラを出しながら去ろうとする祐希。
完全に拗ねちゃった……
…お兄ちゃん、反省しました。
「待って」
ぐっ、と祐希の腕をつかむ。
運動をあまりしないせいか、
ちょっと細く感じた。
「……ごめん、言い過ぎた」
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