Long〜ドラマside〜

□ACT.3-2
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相変わらず隣りでギャアギャアと足立さんと品川がじゃれてる。
もうすっかり慣れてしまった光景だ。


足立さんは先程配られた生徒会長立候補の紙をぎゅっと握っている。


足立さんはどうやら立候補する気らしい。


学級委員を務めているのだから、いいのかもしれない。
少なくとも、足立さんが生徒会長なら楽しくなりそうな気がする。


「推薦してください!」
「はぁ?…何に?」
「生徒会長にですっ!!」
「お前みたいなトンチンカン誰が推薦すんだよ」


足立さんからプリントを奪い取れば、少しだけ品川が停止した。


推薦者のところに『千葉星矢』と書かれていたからだ。


「おまっ、分かってんのか?生徒会長っつーのは全校生徒の頂点に立つってことだぞ!?」


その言葉に思わずあたしは岳を見てしまった。
岳も、こちらに視線を向けていたようで、また何食わぬ顔で視線を参考書に戻した。



頂点、なんて岳の一番好きな言葉。
そもそも学級委員をやらなかったのはこのことがあったからだろうか。


推薦者の枠は2人。
もし岳が立候補するなら、だれが推薦者をやるのだろう。


「和泉は立候補するの?」
「…さぁ」


特に興味のなさそうな顔をしてるけど、興味がないなんて事有るわけがない。




頂点。なんて言葉を耳にしてしまったんだから――…




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