―ピピッ …もう朝か。 布団に潜ったまま手をのばし目覚ましを止める。最近は昼間はまだ暑いものの朝晩はとても冷え込む。今朝も例外でなく、かなり寒い。故に布団から出ることはできないのだ。 まぁ今日は土曜日で学校は休みだからまだ当分布団ですごせる。布団最高。超あったかい。もう大好き。私布団と生きていく。 「布団じゃなくてオレが温めてやるのな」 布団に軽い告白をかました脳内痛めな私に聞き覚えのある声がふってきた。 『結構です。ていうか山本、何勝手に人の家にあがってんの』 「ん?勝手じゃないぜ。ちゃんと彼氏ですって言ったらお母様が入れてくれたのな」 『母さんに嘘をつくな嘘を。ただのクラスメートだと言い直してこい』 「お母様は買い物に行って来るらしいぜ。お邪魔虫は退散するわって言ってたのな」 『ちょ、母さんんん!』 寝てる娘をおいて何外出しちゃってんだ!いや、外出自体は悪くないけど、山本を家にあげて出かけたのはダメだろう! 「それよりそろそろ布団から出てきてほしいのな」 『嫌だ。寒いもん』 「それならオレが今から熱くさせてヤルのな」 『おはようございます』 私は勢いよく布団から出た。 あぁ、寒い。布団が恋しいよ。でも仕方ない。貞操がなくなるよりは寒い方がましだもの。 「チッ。遠慮しなくて良かったのにな」 『舌打ちするなよ。で、今更な気もするけど今日は何の用ですか』 「ん?……ははっ」 『いや、何笑ってんの。まさかとは思うけど用を忘れたとか』 「まぁな!でも忘れるぐらいだから大した用事じゃねぇって、きっと」 『えっ、大丈夫なのそれ』 「あんま気にすんなって」 『なぜ君はそんなにお気楽思考なんだ』 「まぁまぁ。でもせっかく来たから今日は一緒に過ごそうぜ」 『はぁ、分かったよ。今日は特に予定もなくて暇だったしね』 「やりぃ!」 『じゃあ、着替えるからリビングに行ってて』 「オレが着替えさせてヤルって」 『さっさと逝け』 「ちょ、変換おかしくねぇか?」 『お互い様さ。さぁ、さっさとリビングに行って何処遊びに行くか考えといて』 「ん、分かったのな」 休日ハピネス (楽しかったー) (オレも楽しかったのな!…あ) (どうしたの) (用事なんだけど、小僧がツナの家に昼に来いって言ってたのな) (は?何それ、ヤバいじゃん!もう夜だよ!) (あー…まぁ、外せない用事があったってことで) (そうはいかねぇぞ) ((リボーンくん/小僧!!)) (お前ら約束すっぽかしやがって) (リボーンくん、それには深いわけが) (うるせぇ。お前ら今から二人とも地獄の特訓だ) (そんなっ!) (ははっ、またマフィアごっこか) (山本のお気楽ばかやろう!) 2010.09.19〜2010.10.26 |