こねた

□雲雀
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『ひばさんひばさん』

「何」

『今日が何の日か知ってます?』

「……耳の日」

『ぷふぅっ!3月3日、33で耳の日ですか!』

「何で笑ってるの、咬み殺すよ」

『ノー!!今日はひな祭りですよ。女の子の健やかな成長を祈る日ですよ!そんな日に怪我してたまるかっ!』

「さくら、ひな祭りっていうのは女の子の日なんだよ」

『知ってますよ。てか今あたしがそう説明したばっかり!』

「いいかい、女の子の日なんだよ」

『…つまりはあたしが女の子じゃないと!』

「ワオ、よく分かったね。その通りだよ」

『ものすごく失礼!あたし、めちゃくちゃ女の子じゃないですか!』

「何それ、ギャグかい?」

『ひどい…!ふんだふんだ、もういいですよ。せっかくひばさんもひな祭りに誘ってあげようと思ったのに!』

「結構だよ。群れるなんて有り得ないからね」

『2人きりでする予定だったんですー!』

「……ふーん」

『お、今ちょっと揺れましたね』

「何言ってるのそんなわけないでしょ僕に限ってそんなことありえないねえ君ふざけてるの?」

『ワオ、ノンブレス。ていうかひばさん焦ると饒舌になるんですね』

「焦ってなんてないから」

『あっそう。それじゃああたし家でひな祭りするから帰りますね』

「ま、待ちなよ」

『何ですか?』

「少しなら君の健康祈ってあげてもいいけど」

『ぶっふぅ!素直じゃないですね。もうひばさん可愛いなぁ!』

「咬み殺す…!」

『はい、ひばさん。ひなあられですよ美味しいですよー、って痛ぁぁぁ!殴りましたねこのやろう!!』

「ふん、自業自得だね」

『健康を祈ってあげるとか言いながらの暴力…!矛盾してますよ、てか女の子に暴力はいけません!』

「ねぇ、白酒はないの?菱餅は?」

『無視かあああ!』

「ねぇ、白酒」

『ないですよ用意してないですよ。ひなあられだけです』

「ワオ、準備悪いね。しょうがない、草壁に買ってこさせよう」

『あたし以上にひな祭り楽しむ気満々…!』


(ねぇ、僕にもひなあられ分けなよ)
(あぁはいどうぞ)
(…(ボリボリ))
(……)
(…(ボリボリ))
(……)
(…(ボリボリ))
(…ひばさん、このひなあられはピンクも緑も白も味変わりませんから)
(……!し、知ってるよ何、僕を馬鹿にしてるのかい別にピンクと緑と白を一個ずつ順に食べて味の違いを調べてたわけじゃないから)
(ぶっはぁ!それ肯定してるようなもんじゃないですか)
(笑うな、咬み殺す!)

―――
いろいろ間違った。
最初は女の子組ときゃっきゃうふふするつもりだったのに、何故か雲雀さんときゃっきゃうふふしてしまった。

2012.03.03


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