『ねぇ、隼人。これはどうかな』 「い、良いんじゃねぇか」 『目そらしてんじゃん。…まぁいいや。ちょっと他の水着も着てみるね』 「おう」 今俺は並盛デパートの水着売場にいる。更に詳しく言うと女性水着の試着室前だ。 10代目のご提案で今度皆で海に行くことになった。それの準備で名前が水着を買うからついてきて、と言うからついてきたのだが… さすがに男1人で女性水着の所にいるのは恥ずかしい。しかも名前が試着する水着がき、きわどいから直視できねぇ。 くそ、たまには2人きりで出かけたいとか考えずに笹川やアホ女を連れてくりゃあ良かったぜ。 『…ねえ隼人、ちょっと背中のひも結んでくれない?』 「なっ!」 『自分じゃうまく結べなくてさ。お願いね』 「あ、あぁ」 普段は服着てっから分かりずれぇけど、名前って線が細いし肌も白いな。……って俺は何考えてんだ!!これじゃあ変態みたいじゃねぇか! 『できた?』 「うおっ!で、できたぜ」 『何驚いてんの。変な想像でもしてたのか』 「は!?」 『そうかそうか。隼人はあたしのこの水着姿にムラッとしたんだね』 「ち、違っ」 『そんな真っ赤な顔で否定されてもね。…よし、この水着に決めた』 「はあ?」 この水着って…。皆の前で着るんだろ。 「…ちょっと肌出しすぎじゃねぇか」 『そう?こんなもんじゃない?』 「でもよ…その、あんま他人に見せんのは…」 『!俺以外の男には見せたくねぇってか。何もう隼人可愛いんだけど』 「かわっ…!」 『ふふ、でも大丈夫。あたしが見せたいのは隼人にだけだし。それにもし変な男に見られても隼人が守ってくれるんでしょ』 「…当たり前だろ」 名前の水着姿を変な目で見る男どもは俺が果たす。見ていいのは俺だけだし、守ってやるのも俺の役目だからな。 『頼もしいね隼人は。それじゃあ着替えてくる』 「おう」 …ただ、俺の理性を保つのが1番大変そうだということが問題だ。 独占欲 2011.08.28 →謝罪 |