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□嫉妬は最大の媚薬なり
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「やだ、やめてって!」

言葉でしか抗えない私の悲痛な叫びは、暗い部屋に溶け込むだけ。両腕は頭の上で押さえつけられ、身体は馬乗りになられているため動けない。冷たい目で私を見下ろすトウヤくんに、焦りは募るばかり。抵抗もろくにできないこの状況を打開する策は、何一つ思いつきやしない。それどころか、こうなった原因すら思い浮かばないのだ。
なぜ私はこんな目にあっているのだろうか。私はただ部屋で雑誌を読んでいただけなのに。いったい私が何をしたというのだ。

「ちょ…!」

服をたくし上げられ、露わになってしまった素肌。トウヤくんの手がスルスルと私の肌を撫ぜる。
これはまずい。頭ではこの先の危機を感じとっているのに、唯一抗うことのできる声は恐怖から出てこない。嫌だ嫌だ嫌だ!脳内で叫ぶもトウヤくんに伝わるわけがなく、私は下着もろとも脱がされた。ひんやりとした空気にさらされ、更に身体は強張る。あぁ、もうダメだ。
肌を撫ぜていたトウヤくんの手はそのまま下へと伸び、秘部へと指を這わせていく。

「っ…!」

初めての圧迫感に自然と眉間にシワが寄る。嫌だ、痛い、怖い、やめて!
そう切と願っている間も指はピストンを繰り返し、次第に水音を立てはじめる。

「んっ…」

先ほどまで出なかった声は、甘い響きをもって容易くこぼれてきた。
違う、私はこんな声を出したいわけじゃない。助けを、拒否の言葉を…。
私の上げた声に気分を良くしたのか、更に指の動きは早まる。自分の声とは思えない甘い声や、感じたことのない感覚に頭がおかしくなりそうだ。

「ひゃんっ」

突然指を抜かれたために、より高い声が零れた。
トウヤくんも正気に戻って、解放してくれるのだろうか。そんな淡い期待は、すぐに圧迫感と激しい痛みによって儚くも消え去った。

「いっ…!いた、い!!」
「っ…」

トウヤくんは少し顔を歪めてゆるゆると腰を動かす。私は恐らく、トウヤくんとは比べものにならないくらい、顔を歪めているだろう。
ツーっとこぼれ落ちた涙は、恐怖からきたものなのか、痛みから流れたものなのか、はたまた絶望からなのか。それは私にすらわからない。

「ふっ……んっ」

嗚咽のような声が漏れる。
どんどん早くなる腰の動き。つながっている部分の痛みはいっこうに弱まらない。むしろ早くなる動きに伴い、痛みも強くなる一方だ。

「っ…!」
「ひゃっ…!」

お腹の奥に熱いものがドロドロと流れ込む感覚。あぁ、これはもう…。
つながっている部分のジンジンとした痛みと、お腹の中の熱が、今しがた取り返しのつかないことが起きた、という事実を苦しいほどに感じさせる。
初めの冷たい雰囲気とは違い、どこか満足そうな顔で私にキスをするトウヤくん。

「これでもう、ナマエは僕のものだね」

クスリと笑った彼に、もう逃げられないことを悟った。


嫉妬は最大の媚薬なり


(僕以外の男と話してたね)
(でももう、これで僕から離れられないよ)
(ナマエのお腹の中にはもう…)
(これでずっと一緒だね)


−−−
ヒロインちゃんがチェレンとか他の男の子と話してるのを見て嫉妬しちゃって、既成事実作っちゃおうとしたトウヤくん。
裏って書きにくいね!!凪莉の技術じゃ何も表せねぇ…。

2014.07.09


 

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