「ケーキ食べたい!」 『食べればいいじゃない』 「サクラの作ったケーキがいい」 『だが断る』 「なんで!」 『めんどくさい』 「ケチ!!」 『ケチで結構』 「サクラ様、わたくしもサクラ様の手作りケーキが食べたいのですが」 『ノ、ノボリまで…』 「ダメ、でございますか…」 『あああ、そんなシュンとしないでよ可愛いけど。…しょうがないから作ったげるよ』 「ありがとうございます」 「ノボリだけずるい!ぼくのは?!」 『ああ、めんどくさいけど作ったげる。ノボリののついででね』 「なんでぼくの扱いひどいの!」 『愛故に』 「…で、でもぼくもノボリみたいな扱いがいい!」 『(間が…。可愛いなあ)それは無理だね』 「サクラ様、クダリへの対応が愛故にございましたら、わたくしには愛がこめられてないのでしょうか…」 『ん?そうじゃないよ。2人とも愛故の対応だよ。2人の性格が違うのに全く同じ愛を向けるのは違うでしょ』 「そっか、そうだね!」 「…お待ちください。2人ともに違う愛と申しますと、1人は恋情、1人は友情ということでございますね」 「そうなの?」 『いや、2人とも友情愛には変わりないけど』 「そ、そうでございますか…」 「そっか、そうなんだ…」 『え、あ、何かごめん』 ―――― そうだ、ケーキを作ろう、という思いから出来たもの。 2011.10.10 |