『静雄さん、幸せってなんでしょう』 「あ?んなもん人それぞれだろ」 『じゃあ静雄さんの幸せはなんですか』 「臨也をぶっ殺すことだなあ」 『静雄さんの幸せには臨也さんが必要不可欠なんですね』 「……それに違いはないが何か気に入らねぇ言い方だな」 『あたしは静雄さんと一緒にいることが幸せです。あたしの幸せには静雄さんが必要不可欠なんです』 「……そうか」 『一人の幸せには必ず誰かがいることが必要不可欠なんですね』 「…かもしれねぇな」 『静雄さん、あたしの幸せに協力してくれませんか』 「あぁ?」 『側にいてほしいです。そのかわり、あたしも静雄さんの幸せに協力します』 「どういうことだ」 『臨也さんを静雄さんのもとへ近付けたり、もし臨也さんが死にかけてもちゃんと看病して回復させます』 「それじゃあ臨也は死なねぇだろ」 『だって静雄さんの幸せには臨也さんが必要不可欠なんですよ。殺すのが幸せでも臨也さんがいなくなってしまったら、それからは幸せを得ることが出来ない。だったら何度も殺すギリギリのとこで復活させれば静雄さんの幸せは永遠ですよね』 「…そういうもんかあ?」 『はい。だから静雄さんは全力で臨也さんを殺しにかかってください。あたしが静雄さんの幸せを繋ぎますから。ステキな特価交換でしょう』 「……そうかもな」 (いーざーやーくーん) (ゲッ、シズちゃん) (臨也さん、静雄さんの幸せの為に潔く殺されてください) (は?) (ああ、大丈夫です。静雄さんの為に臨也さんの命はちゃんと繋ぎますから) (ちょっとシズちゃん、どういうこと) (そのまんまの意味さぁ。とりあえず死ね) (よく理屈が分からない上に俺の生をとりあえずで片付けられるのは納得いかないな) (静雄さんの幸せの為ですから) ((笑顔でこの子は何を言ってるのかな…)) ――― シズちゃんの口調が迷子、行方不明。 そして臨也が可哀想。 2012.04.29 |