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□君のことなら何でも
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今日は天気が良かったから屋上でいつものメンバーとなまえの4人でお昼を食べる事になった。
なまえはいつも京子ちゃん達と食べているけど、今日は委員会などで席をはずしてるらしい。そのため、小学校からの親友であるオレと食べることになったのだ。

『ツナくんのお弁当美味しそうだね。奈々ママの真心弁当かぁ』
「うん、まぁ」
『ねぇ、私のおかずとその卵焼き交換しない?』
「なっ!なまえふざけるな!これは10代目のお母様が10代目を思い丹精こめて作ったお弁当だぞ!」
『隼人が作ったんじゃないから隼人に言われる筋合いはないし』
「なんだと!」
「ははっ、お前ら仲いいのなー(なまえと2人で話してんじゃねーよ)」
『武、これのどこが仲よさげに見えるって?隼人と仲良くした覚えは微塵もありません』
「なっ…!」
「ははっ、それもそうだなー」

山本は腹黒いと思う。なまえのことが絡むと山本の言葉に副音声が聞こえる。オレ、まだ読心術とか心得てないはずなんだけど。それともあれかな、山本が直接オレの脳内に語りかけてるのかな。だったらそんな迷惑行為はやめて。こわいから。

『まぁそんなことはおいといて…ツナくん卵焼き!』
「あ、うん。いいよ」
『ほんと!ありがとう。じゃあ私のおかずもあげるね。あ、でも私が作ったから味と健康の保障はないけど』
「「「なまえの手作り!?」」」
「なまえ、ツナに悪いからオレの弁当のおかず分けるぜ」
「そうだな。10代目に迷惑がかかるからオレのパンやるよ」
「いや、2人ともオレは全然大丈夫だから。2人こそお腹空くだろ。山本は部活があるし獄寺君はパンだけだし。ほらなまえ卵焼きやる」

好きな女の子の手作りほど、魔力のこもったものはない。そういうと禍々しいが、好きな女の子の手作り弁当はみんな食べたいものだろ。つまりそういうことだ。
男の浪漫を秘めてるんだよな、女子の手作り弁当って。

『ありがとうツナくん!じゃあ、あーん…』
「…え?」
『食べさせてくれないの?』

あーんって…。どこのバカップルだよ!何で突然そんな…!
それに獄寺くんと山本からの視線が痛い。こっち見ないでよ、特に山本。獄寺くんはまだオレを慕ってくれてるから複雑そうな視線を寄越すだけだけど、山本からの視線はオレを射抜きそう。穴あく。

『後でちゃんとツナくんにもちゃんと食べさせてあげるからさ。ほら、あーん』

これって間接キスだよな…。いや、長年の付き合いだから、今さらそういうの気にしたりしないけど。みんなの前だと照れる。でもなまえ待ってるし…。なんかもう視線とか考えるの面倒くさくなってきたし。よし。

「…あーん」
『ん、おいしい!さすが奈々ママ。じゃあツナくんも…。何がいい?』
「じゃあ…そのハンバーグいい?」
『うん。じゃあはい、あー、』
「君達何してるの」
『きょーちゃん!』



 
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