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□突然のホリデー
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今日もすごく寒いな。学校めんどくさいな。家から出たくないな。よし、休もう。
布団から少しだけ顔を出すも、ひんやりとした空気に負けて顔を引っ込める。
1日ぐらい良いよね、うん。だってどうせ学校行っても授業受けられないし。受けられないと言っても、別にいじめられているわけじゃない。むしろクラスの皆はすごく優しい人達で、それはもう仏かな?と思うくらいに。
じゃあなぜ授業が受けられないかって?
私は暴君風紀委員長の命により、授業はおろか、クラスにすら行かせてもらえないのです。ちょっと意味が分からない。
私はクラスで友達とのスクールライフを楽しみながら、勉学にも励み、委員会にも精をだすという充実した毎日を送りたいのだ。平々凡々並がいいと校歌にもあるように平凡な日々を過ごしたいのだ。誰も戦ったり誘拐されたり委員長のご機嫌をとったりなどのデンジャラスな生活を送りたいわけじゃない。
小学校の時、風紀委員ってかっこいいじゃんとか思ったりなんかして中学入学してすぐ入ったけどさ…。雲雀くんが入ったことによって憧れの風紀委員が崩れさったよ。私の方が1つ年上なんだよ。なのになぜ私の扱いが下。気に食わないことだらけなんだよね。まぁ、委員長のおかげで応接室が使えるのは感謝してるけど。過ごしやすいね、応接室は。夏はひんやり、冬はぬくぬく。もてなす側であるのに応接室でもてなされている私たち。いや、もてなされてるというか乗っ取っただけだけど。

で、最初の話に戻るけど、とりあえず休みたい。私は一般人なのでデンジャラスな生活を送ると疲れるのです。委員長とかあの怪しげな赤ん坊や沢田君達とは違うのです。私はデリケートなんです、もっとソフトに扱ってくれないと困ります。
だから委員長、私は本日欠席いたします。

―カチャ

「おはよー、ってなまえいつまで寝てるの」
『あ、お母さん。私今日休むから』
「何言ってんの。もう迎えが来てるわよ」
『え、誰が?』

今日は誰とも一緒に行く約束はしてないけど。委員長がタクシーでも呼んでくれたのかな?私をもてなしてくれるのかな?もしそうだとしても、なにを企んでるのか分からないから恐ろしくて乗らないけれども。

「誰って彼氏さんよ」
『はい?』
「なまえも良い人見つけたわね。彼、とてもかっこいいじゃない」

おい、聞いたか。私、彼氏がいるらしいぞ。モテる女は罪ね!!
なんてふざけている場合じゃない。いったい誰だ。私には彼氏はいないはずだけど…。いや、はずっていうかいないよ。…朝から私に悲しいこと再確認させやがって自称彼氏許さん。かっこいいらしいけど許さん。気にはなるけど。

「さ、早く準備しなさい。待たせるのは失礼よ」
『いや、いろいろ言いたい事があ、《バタン》…』

おいおい、人の話は最後まで聞いてくれよマイマザー。むしろ待たせる私より、勝手に来て彼氏面しといて更に私を焦らせる方が失礼じゃないかよ。
文句ばかりあげても仕方ない、準備するか。あぁ、今日も暴君委員長にこき使われるのか。嫌だなあ…。委員長今日有給とか使わないかな。そんなんあったら私が使いたいけれども。


 
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