いつもオレの手の届かないところに貴方はいた。すぐ側にいるようでずっと遠いところ。手を伸ばしても届かないことがもどかしくて一生懸命背伸びをして…。 でも、ようやく貴方のところに行ける。待ち望んだ貴方の隣りに。 「なまえさん、とても綺麗です」 『ふふ、ありがと。ランボくんもとてもかっこいい』 「いえ、そんな、」 「おいアホ牛、見ててイライラするからやめろ」 「…やれやれ。リボーンはどうしてすぐ喧嘩をふっかけ、《パンッ》…が・ま・ん…」 「フッ、そんぐらいで泣くようじゃ結婚はまだ早かったんじゃないか?」 「うぅ…」 『リボーンくんあんまりランボくんを苛めないで』 「チッ。アホ牛、あんまりべそべそしてるとオレがなまえをもらうからな」 「…!うわあぁぁん!」 『ちょっ、リボーンくん!』 「なまえ、いつでも俺のところに来ていいからな。なまえなら正妻にしてやるぞ」 『私はランボくん一筋です!』 「フッ、気が変わればいつでもきてくれ。じゃあオレは席ついとくからな」 『もう!』 「うわああぁぁん!」 『ランボくん、大丈夫だから泣きやんで』 「うっ…ひっく……」 『ほら、これから式が始まるんだから泣きやんでピシっとして』 「…は、い。グスッ…。あ、あの…なまえさん」 『ん、なあに?』 「…本当にオレなんかでいいんですか?」 『はい?』 「オレ、すぐ泣くしなまえさんに迷惑ばかりかけてしまいます」 『ランボくん、私は1度も迷惑だなんて思ってないよ』 「……」 『ランボくんはいつも私のそばに居てくれて頼ってくれて、ランボくんは私の心の支えなんだよ』 「でも…」 『私じゃ不満?』 「そんなことないです!オレはなまえさんが良いんです!」 『私もランボくんがいいんだよ。リボーンくんに誘われても何とも思わないけど、ランボくんのそばにいると温かくなるの』 「なまえさん…」 『ランボくん、私をランボくんのお嫁さんにしてくれますか?』 「もちろんです」 『ふふ、なんかあらためて言うと照れちゃうなぁ』 「そうですね…」 「あの、2人ともお取込中悪いんだけど式始まるよ」 『あ、ツナくんありがと。じゃあランボくん行こっか』 「はい。あ、なまえさん」 『ん?《チュ》…!ランボくん!』 「オレ、絶対幸せにしますから…だからずっとなまえさんの隣りに居させてください」 『うん、もちろんだよ』 「(あれ、オレ空気?)」 隣りの幸せ (長い間届かなかったけど) (ようやく求め続けていたところにつくことができた) (貴方の隣りにオレは居て) (必ず幸せを運びます) |