ねぇ、少し外に行かない? だめです。 えー、何でさぁ。 仕事が終わっていません。 もー、また正ちゃんみたいな事言って。煮詰まって仕事してると体に悪いんだよ。 じゃあ白蘭様は大丈夫ですね。煮詰まってないですし、まったくもって健康体ですね。 酷いなぁ。僕だって朝から晩までずっと仕事してるじゃん。 マシュマロ頬張ったりマシュマロをフニフニしたりが仕事ですか? うん。僕頑張ってるよね。 気管という気管全てにマシュマロ詰まらせて苦しめ。 何不吉なこと言ってんの! すみません。本音ぽろり。 少しは取り繕おうとしてよ。僕上司だよ。上司にそんな口聞くなら減給するからね! 職権乱用はやめてください。 ボスだからね。権力は持ってるうちに使わなきゃ。 いつかお前を見下す。 あれ、僕上司なんだけど適切な言葉遣い忘れたの?思い出して。 あ、もうこんな時間。勿体無い時間の過ごし方をしてしまった。この時間泥棒め。そろそろ私スパナのところに行きますね。 今すごく酷いこと言ったよね。 空耳では?耳まで仕事さぼるのやめてくれません? なまえちゃん最近パワーアップしたね。 わっ、嬉しい!白蘭様を見下す日も近い。 あ、いまの笑顔もう一度! 顔を赤らめるなこっちを見るな不愉快。 不愉快って…。あ、それより何でスパナのとこ行くの? 和菓子食べながら日本について語るんです。というわけでさよならさんかく。 また来てしかく、って違う違う、ちょっと待ってよ。スパナのところより僕と居ようよ。 謹んでお断りいたします。私はスパナと一緒にいたいんです。 マシマロ一袋あげるから。 私を見くびってるのか。そんな安い女じゃないわ。 じゃあ僕が仕事全部終わらせたら一緒にお茶してくれる? まぁ、それなら。 じゃあ僕頑張るから。仕事終わったら呼ぶね。 はいはい、では失礼します。 ------- 「っていう約束をしたんだ。だから仕事終わらせるの手伝って」 「…自分の力でやってください」 「正ちゃんのけち」 「自分の力でやらないと意味ないでしょう。それに仕事を頑張る白蘭さんを見たらなまえさんも見直してくれますよ」 「そうかなー…。うん、なら頑張るよ」 「そうしてください」 「仕事のできる僕を見て貰ってなまえちゃんに惚れてもらうんだ」 「え…。それは…」 「ん?なぁに、正ちゃん?」 「…いえ、何でもないです」 「そう?よし、じゃあ頑張ろーっと」 「(仕事が終わるまでスパナ達の関係は黙っておこう)」 ー*ー*ー なまえちゃん、仕事全部終わったよ! そうですか、お疲れ様です。 ねぇねぇ、僕に惚れた? はい? 仕事できる僕に惚れた? いえ、全く。 えぇ、何でさ。 だって私白蘭様のこと別に好きじゃないですし、たまに仕事した白蘭様を見たくらいで惚れるようなチョロい女じゃないんで。というかそもそも私スパナと付き合ってるじゃないですか。 スパナと? 聞いてないですか? 聞いてないよ! 正一さんには伝えたんですけど…。 正ちゃんに? はい スパナと仲いいですし。 ふーん、そっか。…正ちゃんは知ってたんだね。ふふふ…そっかそっか。 …? ----- 「正ちゃんのバカ!」 「ど、どうしたんですか白蘭さん…」 「なまえちゃんとスパナが付合ってるの何で教えてくれなかったの?」 「いや、言っちゃったら白蘭さん仕事しなくなると思って」 「仕事なんかより僕の心配してよ!正ちゃん減給だから」 「えぇ!減給って…っ。お腹が…」 ――― ※題名と内容は関係ありません。 |