むかーしむかし、あるところに可愛い女の子がいました。名前は赤ずきん。 あ、ナレーターはわたくしなまえがおおくりします。 リ「おい、赤ずきん。今からばあさんの家に見舞いに行ってこい」 ス「え、あ、うん」 ―ズガン ス「ひっ!いきなりなにすんだ!」 リ「"はい"だろうが。パシリのくせに生意気だ」 ス「オレは今、先輩の娘だ!そしてパシリじゃねぇ!!」 リ「オレの娘ならもっと良い子で可愛いはずだぞ」 ス「いや、先輩の娘ならきっとひねくれて《ズガン》」 リ「言いたい事はそれだけか?」 ス「ひぃぃ!」 リ「オラ、見舞いの品持ってさっさと逝ってこい」 ス「ひでぇ!」 と、いうことで赤ずきんはおばあさんの家にお見舞いに行くことになりました。 ス「先輩のくそったれ、帽子の被りすぎでハゲろ」 赤ずきんが愚痴をこぼしながら歩いてるときれいなお花畑につきました。 ス「あ、そうだ。花を摘んでおばあさんに持って行ってあげよう」 純粋ゆえに残酷なことを思い付いた赤ずきんは、毎日を一生懸命生きる花をむしりとっておばあさんへのポイントupのために持って行くことを決めました。 ス「ちょ、オレが悪者みたいなナレーションはやめろ!」 そんな極悪非道な赤ずきんの所に一匹の狼がやってきました。 ス「無視かっ!」 骸「クフフ。可愛いお嬢、何ですかこれは!」 ス「なにが?」 骸「赤ずきんはなまえが演るんじゃないんですか?!」 演らないよ、ていうか最初にナレーターやるって言ったじゃん。聞いとけよ。 骸「そんな…!」 ス「オレだって嫌だけどちゃんと演ってんだから」 骸「うるさいですよ!貴方みたいな赤ずきんに欲情などできません!!」 ス「しなくて結構だ!!」 骸「今から配役変えましょう。これでは萌えません」 ス「別に萌える話じゃねぇ!」 骸「いいえ、赤ずきんとはロリっ子がおばあさんの家で待ち伏せしてた狼に襲われる話ですよ。これに萌えなくてどうする!!」 ス「話じたいは間違ってないけどなんかニュアンスが…」 骸「さぁ、なまえ、僕と演り…いえ、ヤりましょう」 ス「アウト!何故言い直した?!」 あたし、めんどいことは極力避けたいんだよね。だから無理。 骸「千種じゃないんですから…。じゃあ白雪姫や眠りの森の美女とかどうですか?それならヒロインはほとんど寝てるだけですし…あ、王子役はもちろん僕で」 ス「今更何言ってんだ!」 綱「ダメに決まってんだろ。白雪姫も眠り姫も王子のキスで目覚める話じゃん。骸なんかに王子やらせるわけないから」 骸「ボンゴレ、あなたの出番はまだのはずですが」 綱「どうせ狼を撃ち殺すなら早い方がいいだろ。善は急げって言うし」 骸「シナリオ通り演っていただかないと困りますねぇ」 綱「お前もな」 あかずきんは狩人に狼をまかせ、おばあさんの家へお見舞いに行きました。 ス「あの2人放置?しかも無理矢理すぎるぞ!」 しばらく歩いているとおばあさんの家に着きました。 ス「やっぱり無視か!」 あかずきんは軽くノックしてから家に入り、元気な声で挨拶しました。 ス「え?あ…こんにちは、おばあさん!お見舞いにきましたよ」 雲「遅いよ」 ス「狼に足止めくらっちゃって」 雲「ふーん…まぁそんなことは僕には関係ないし、遅れた罰として咬み殺す」 ス「え…えぇぇぇ!いやいやお見舞いに来たんだぞ!」 雲「それが?」 ス「それがって、ちょ ナレーションも何とか言えぇ!」 こ、こうしてあかずきんのお見舞いによっておばあさんは元気になりました。 めでたしめでたし。 ス「おばあさんオレがお見舞い来なくても元気じゃないか!ていうかめでたくねーし!」 雲「うるさいよ」 ―ガンッ ス「い゙…!」 雲「君は赤ん坊のくせに弱いね」 骸「なまえー!悪い狼から助けに来ましたよ、ってまだ役変わってなかったんですか!」 綱「悪い狼ってお前じゃん。助ける役はオレだから、ってなんでスカルがあかずきんなんだよ!」 ス「怒りの矛先をオレに向けるな!」 (あたしめんどいから演らないって言ったじゃん) 雲「ちょっと君達、群れすぎだよ」 骸「おやおや、誰かと思えば雲雀くんじゃないですか…。クフフ、似合ってますよおばあさんの格好」 綱「たしかに…以外と似合ってますよ雲雀さん」 雲「…君達ほどじゃないよ。その泥に浸かった毛むくじゃらの姿と薄汚れたボロ雑巾のような姿…。フッ、お似合いだよ」 (あーこれって戦闘になるかんじ?) 骸「ちょ、泥になんかつかってません!」 綱「ボロ雑巾て…。しかも鼻で笑いましたね…」 雲「何?盛大に笑ってほしかったの?」 (疲れたー、あたしもう帰っていいかな…) 骸「クフフ、クハハハハ!雲雀恭弥、武器をとりなさい!!」 雲「へぇ、ボコボコにされたいんだ」 綱「雲雀さん、笑ってられるのも今のうちですよ」 雲「それは君の方じゃない?」 ス「…もう物語終わったからオレ帰る」 「「「まて/まちなさい/まちなよ」」」 ス「な、なんだ?!」 骸「そもそも貴方があかずきんを演る事が間違いだったんです」 綱「さっさとなまえと役変わればよかったのに」 雲「遅刻したし弱いしね…つまらないな」 ス「オレだって好きでこの役演ったんじゃないし代わろうにもなまえが嫌だって言うし。それにオレは弱くねぇ!」 リ「おめーは弱いぞ」 ス「リボーン先輩!先輩の役は終わったのに」 リ「ちょっと喉が渇いたからな…」 ス「…買ってこいってか?!」 リ「エスプレッソでいいぞ」 綱「リボーン、邪魔をするな」 骸「そうですよ…今からこのアルコバレーノを廻らせるのですから」 雲「僕は赤ん坊が戦ってくれるのならこの弱い赤ん坊なんてどうでもいいけどね」 リ「こいつはオレのパシリだからな、おめーらにはやらねぇぞ。そんなことよりなまえが帰る支度してたけどいいのか?」 骸「!なまえが先に帰ろうとするなんて」 綱「…追いかける」 雲「なんだ、戦わないなら僕はもう帰るよ」 ス「あ、じゃあ俺も帰ろ《パンッ》ひぃ!」 リ「おめーはさっさとエスプレッソ買ってこい」 ス「ちっくしょー!」 こうしてあかずきんは無事にお見舞いもすませ、またいつもの平和な日常に戻ったのでした。 めでたしめでたし。 さー帰ろ…。 → おまけ |