01/17の日記
23:04
本当は・・・
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外は白い雪がシンシンと降り積もる
凍てつく空気が周囲を支配する
だが・・・
一歩部屋の中に目を向ければ
暖かな暖炉に温められた室内は非常に穏やかでゆっくりと春の光を待つ身には心地よいものなのだ。
この世界において二つと存在しないであろう希有な存在・・・
漆黒の仔猫のユーリはこの部屋の主であり彼の主であるウェラー卿コンラートの留守をしっかりと護りつつ・・・・・・・
彼の寝台の番をしている
美しく艶やかな漆黒の毛並みの身体をクルリと丸め時折フニュニュと愛らしい寝言つきで。
石造りのこの城は廊下も非常に冷たく厳しく冷え込むので
「絶対に一人で外に出てはダメだよ?じゃないとユーリの可愛らしい肉球が霜焼けにでもなったら大変だからね?」
と大好きな主に真剣な表情で諭され、尚且つ
「いいかい?俺の留守にこの部屋をしっかり護るのがユーリの大切な役目だよ?」
と言いつけられたりした日には・・・・
『ここを護るのが俺の大切な使命だもん!』
とばかり細くしなやかに揺れる尻尾をピンと立てずにはいられなかったものだ。
だから・・・
この部屋の中でユーリが一番大事で大好きな主(&ユーリ)の寝台を護ることが今のユーリの大事なお役目なのだ。
だから・・・
スピピフニュニュとただ眠っているわけではないのだ!!
そのときだった
コンコン
軽やかな音がドア越しに響き、ユーリの耳がピンと立った。
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元旦に入れようと思った「仔猫物語」の番外編
3日ほどの連載でここに投下します
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