long story
□ダイアゴン横丁
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「ふぁぁぁ…」
「あ、起きた。」
「もう起きてたの?早いわね。」
「何となく目が覚めたから。」
「そう。着替えたら荷物を家に飛ばして買い物行くから用意しといてよ。」
「わかったわ。荷物飛すって…」
「昨日教えたでしょ?煙突飛行ネットワークについて。」
「あ、フルーパウダー使えば飛ばせるんだっけ。」
「ご明答。だから蓋はきっちり閉めた方がいいわよ。」
「そうね。着替えたら用意するわ。」
「あ、着替えるならこれを着てね。」
ベッドから起き上がった母は自分のトランクからローブを取り出してマリアに投げてよこした。
「さすがに私がマグルの格好してダイアゴン横丁に出るわけにもいかないから。」
と母は言い訳をするのだった。
ローブを着てみると背の低いマリアには長すぎて、ずるずると裾を引きずるような感じになってしまった。
「やっぱりマリアには長かったのね…ホントは切りたくないんだけど、仕方ないわ。」
何処からか杖を取り出し、軽く振るとマリアの足首辺りでローブが裂けた。
そしてもう一度振るとほつれた糸が綺麗に処理されていた。
「こんなもん?」
「袖も直してほしいかな。」
「あ、忘れてた。」
先程と同じように杖を振り袖の長さがマリアに合うようにした。
「完了。後はだいたい大丈夫ね。」
「ありがと。」
「さ、私も着替えてさっさと荷物を飛ばしちゃお。」