long story
□朝の出来事
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「う…まぶし…」
窓から差し込む眩しい朝日の光で目が覚めた。
どうやらマリアは昨日、カーテンを閉め忘れたらしい。
「今何時だろ…うわぁっ。」
サイドテーブルに置いてあった時計に手を伸ばしたら時計に手が届く前にベッドから落ちてしまった。
「いたた…」
「大丈夫?」
「だ、大丈夫よ、リリー…」
「それにしても派手に落ちたわね…」
「う、うん…これじゃいつもと変わんないよぉ…」
「毎朝こんな感じなの?」
「んー…まぁね。」
へへっと苦笑いをしながら起き上がり時計を見た。
「えーっ。まだ5:30じゃない!」
「そうよ。どうして?」
「まだ時間あるなら寝れるわ。」
「もう寝ちゃダメよ。」
「えー…」
「そうね…マリアが早起きしたから城内を案内してあげられるわ。」
「ホントに?なら寝ない。」
「ホントよ。早く着替えて行きましょ。」
「うんっ。」
ローブに着替えて、紅いネクタイを締め寝室を出た。