藤堂平助追悼

□甘えん坊
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「ねえねえ新さん、何か面白い話してよ!」
「面白い話? そうだな……今日左之が遅刻して土方さんに切腹を言い渡されていたな」
「えっ、本当に!?」
「それが、白い裃まで準備する周到さで、左之が本気でビビっちまっててな!」
「あははっさすが土方さん! すっごい恐怖だよー!!」

笑い転げる平助。いつ額の傷から血が吹き出すのではないかと新八は気が気でない。無茶をすると余計にひどいことになるということは身を持って承知している。

「ほら、もうそろそろ寝とけ。また傷口開いても知らないぞ」
「えーだってまだ日が高いよ!」
「お前は怪我人なんだぞ」
「もう治ったもん!」
「嘘吐け!」
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