目指せ普門館!?〜私立麗凰高校の挑戦〜

□3.con fuoco【コン・フオーコ/伊】
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土曜日。


朝早くから集まった部員たちはまずランニングから始めた。
吹奏楽部の生徒たちが走る姿はこの一週間ですっかり有名になり、運動部からも激励のヤジ(?)が飛ぶようになった。




「おっ!今日も走ってんのかよ。頑張れよー!」


「しっかし佐藤は相変わらずおっせーな。歩いてんのと変わんねーじゃん。」


「う…うる、さひ…。あっち…、行ってよ…はぁ、はぁ…。」




ルカはからかうように横に付いて走るサッカー部のクラスメイトを睨んだ。
しかしもう息が上がって迫力が出ない。




「ランニング終了ー。部室帰るよー。
ほらルカ頑張って!!」


「ま、待ってぇ〜…。」




部長のまゆに励まされながら息も絶え絶えに走って来るルカ。
と、まゆが正門の方を見て言った。




「あ、ハインリヒコーチだ。」


「マジで!もう来たのっ!?」




すると今まで倒れそうになっていた人間とは思えないスピードでルカはダッシュしてまゆの隣に並んだ。
まゆがゲラゲラ笑ってルカの背を叩く。




「うっそーん♪なんだまだ余裕あんじゃん。
その調子で練習頑張ってね!」


「まゆ…恐ろしい子!」




タオルで汗を拭きながらルカはまゆと連れ立って部室に向かった。


そんな彼らの様子をアルベルトが見ていたとも知らずに…。




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