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□《そ》その後の彼ら
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ーシャァァア

タイルに叩きつけられた水音が響き渡る。

「んっ…ぁっ…」

無駄に広い浴室に臨也の甘い声も響いた。

雨に打たれてびしょ濡れの静雄が臨也に抱きつくもんだから、臨也はまでびしょぬれになってしまった。
シャワーのように注ぐ雨に服の下までぐっしょりと濡れてしまった二人は仕方なく近くにあった、ラブホテルへと駆け込んだ。
「まったく…シズちゃんの所為で…なんで俺まで雨に濡れなきゃいけないの?まったく…」
ぶつぶつと臨也は文句を言い続けたけれど、静雄に「うるせぇ。」と一蹴されてしまった。
「風邪引くだろうがよ」
と強引に静雄は臨也のことを浴室のへと連れて行った。
「ちょ、シズちゃん!」
引かれた手を振りほどく。
「つべこべ言わずに脱げ。」
静雄はいつだって強引だ。
臨也は何で一緒に…と思ったが、それを口に出す前に静雄の唇がそこを塞いだ。
「んっ…」
ゆっくりと雨で冷えた頬を撫でながら口づけを深くしていく。
妙に絡み合った舌だけが熱くて、その痺れが全身を麻痺させていく。
「…ふっ…ぁ…」
腰を撫でていた静雄の手が、臨也の熱くなっているソコに触れた。
「ほら、脱げよ。」
煽るように揉みしだかれて臨也の体から力が抜けていく。

「そういうとこが、嫌いだよー」

ふふっと力なく臨也は笑い、大きな静雄の腕に体を預けた。


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「野良犬と飼い猫」のその後。
もっと裏っぽいの書きたかった…

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