Long
□1歩
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――放課後
授業も終わり、いつもの3人で帰宅していると今日の花島田との会話を思い出した名前は、まだ平や万里にマネージャーになったことを言ってなかったと気がつく。
これからはマネージャーとは言え、帰る時間が遅くなってしまう。
これからこの3人で帰ることが少なくなることを彼らに伝えようと、少し前でじゃれあう2人に声をかける。
『平ちゃん万ちゃん。 あのね、私バスケ部のマネージャーをやることにしたの。』
「バスケ部?」
「マネージャー?」
『うん。だからこれからは、一緒に帰れないから先に帰って?』
そう伝えるとだんだんムスッとした表情になっていく平。
その様子に名前は頭に?マークを浮かべる。
「何でオレに相談しないで勝手に決めたんだよ!!」
『平ちゃん?』
少し口調を荒くし、名前に詰め寄る平。
何故平がいきなり怒り出したのかわからない名前は、突然のことに困惑してしまう。
そしてそれを横で見ていた万里が、苦笑いしながら平に声をかける。
「まぁまぁ平。すこし落ち着け。 大体部活に入るのに一々平の許可がいるのかよ?」
「それは……」
万里の最もな意見に口をつむぐ平。
平に怒られ、暗い顔をする名前を見た万里はさらに言葉を続ける。
「平ちゃんは名前が1人で帰るのが心配なんだもんね?」
「なっっ///!!」
そう言われ、今度は顔を真っ赤にする平。
それを聞いた瞬間、名前も暗い顔を驚いた顔に変えていく。