Long
□2歩
3ページ/7ページ
にっこり笑顔で昭さんに言われ「はぁ−い」と返事をしながら、そのまま4人で部屋に向かいドアを開けて中に居る人物に声をかける
「「「お父さん ただいまっ」」」
『もうすぐゴハンですよ』
「……わかった」
コンピューターだらけの部屋から返事をしてきたのは郵政省に勤めている平達の父 天野正
正さんに声をかけ、再びダイニングに戻ろうとしていると
「おや平・名前。 帰ってたのかい?」
「お帰り 2人共」
「『ただいま。』」
そう声をかけてきたのは、平達のおばあちゃんであり現役スリラー作家の天野治と平達のおじいちゃんである天野大だった
そして名前を含めたこの8人が、天野家の家族である
次の日の放課後名前は、部活の準備を終え体育館に足を運んでいた。 するとその中から何やら掛け声とは違う大きな声が聞こえてくる
「練習をサボるとは笑止千万っっ!」
「ちょっと用事があるから早びけしたいって言っただけだろ!」
大声の元凶であり言い争いをしている花島田と平。
その光景に名前はまたかとため息を吐きつつ2人に近づく
『平ちゃん、何で早びけするの?』
「名前…。 母さんに頼まれたことがあって…」
『昭さんに?なら仕方ないね…。 ねっ?花ちゃん?』
そう言い花島田を見つめる。
すると名前の凄みには勝てないのか、花島田は「ムゥゥッ…」と言いながら渋々承諾してくれた
この時部員の心の中では、名前には逆らわないほうがいいと密かに思っていたとかいないとか。