小噺

○○を食え!
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〜武市√第十四話の一コマより〜












寺田屋襲撃の翌日in薩摩藩邸








ドタドタドタドタドタドタッ




「小魚を食えっ!慎太っ!!」

「嫌だっ!!ちび扱いだって分かってるのに、素直に食べらんないよっ!!」

「柚子ばっかり食ってるから、そうなるんだろうがっ!」

「柚子をバカにしないでよっ!以蔵くんこそ、いつもこっそりアレを食べ残してるの、バラすからねっ!」

「なんだとっ!そっちがその気なら、俺も容赦せんぞっ!」

「何言ってるのさっ!こっちこそ、以蔵くんの秘密、全部バラしてやるからねっ!」




ドタドタドタドタドタドタッ





「なあ、あれって・・・」

「人斬り以蔵と・・・」

「薩長同盟の立役者の中岡慎太郎・・・」

「・・・だよな?」

「どうみても・・・」

「餓鬼のじゃれあいにしか、見えんのだが・・・」






ドタドタドタドタドタドタッ




「武市さんと以蔵くんが、でかすぎるだけなんだよっ!俺は普通の身長なんだからねっ!」

「言い訳は見苦しいぞっ!」




ドタドタドタドタドタドタッ



「終わらんな」

「ああ・・・」

「奴らが滞在してる間中、ずっとこれなのか?」

「・・・・大久保様の眉間のしわが増えるな・・・」

「・・・・それは、遠慮したいのだが・・・」



賑やかにじゃれあう男二人を眺める薩摩藩邸の男達の口から、ため息が零れ

その日から、食事に必ず小魚が添えられるようになったことは、言うまでもない










「慎太、良かったな、小魚が食えて」

「以蔵くんっ!ひょっとして無理やり薩摩藩邸の人を、脅したんじゃないのっ!」

「なんだとっ!」







賑やかな二人が好きです^^


〜クレームはナシで(><)〜

慎ちゃんは、飢餓になると、北川村の農民が塩も買えず味噌&醤油を作れないので、柚子を塩代わりに防腐剤や調味料として使おうと考え、柚子の栽培を奨励したんだそうです^^

2010.12.19


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